『テラスハウス アロハステート』ハワイ編のエピソードシーズン4の8、32話The Monster She madeの巻。
わー、複雑だなー。
大志は智可子さんを「めちゃくちゃ大好きだ」っていうのは、もう十分、誰もがわかっている。
大志は、ひとまず単純だ。ストレートである。
それが、わかってる状態で、智可子さんは「どうなの?」と再確認して、改めて「めちゃくちゃ大好き」って言わせる。
そのうえで「わたしは、新しいメンバーがきたらそっちに行くかもー」みたいなことを言って、まさかのキープ宣言。
トリンドルさんも、「これって、もう好きじゃない人が言うやつじゃないですか」とお怒りだ。


大志とのダブルデートは「時間がないのであんまりいろいろ行けない」と言う智可子さん。
「えええー」って感じの残酷さなのだが、さらに。
新メンバーの関川良くんに智香子さんはアプローチするのだ。
「どっか見に行きたいところないの?」と聞いて、
相手が答える前に、
「明日 暇だから もしあれだったら連れて行くよ」
とグイグイとプッシュする。
忙しいって言ってたのに、明日はヒマなのかー。
さすがに大志も、うぐむむむの表情になる。

智可子さんはバナナや水着で挑発してたのに大志が立ち上がると、
一途さがTOO MATCHなので、キープにしちゃう。
大志について聞かれると「いい人だと思う」の後に、必ず「けど」と続けてしまう。
そして、新しいメンバーにぐいぐい行く。
そう見えてしまう。
正直、ちょっと酷いなー。だんだん大志が可哀相にも思えてくる。

もちろん、これは「テラスハウス」というテレビ番組で我々が観測しえる範囲内のドラマだ。
何日もの生活を、編集し、つながりを明確にした30分程度の映像として、我々は彼や彼女の人生をドラマとして毎週見ている。
残りの何十時間もの経過を無視して、無責任に、「わー、あいつ嫌なヤツだ」「やりすぎだ」「馬鹿だ」などと思ってしまう。
実際には、視聴者に見えてない部分のほうが多いだろうし、シナリオはないにしても、編集意図はある。

だから、智可子さんが真面目に大志のことを考えて、「いい人だと思う」と言ったとしても、その裏の意味を推し量ってしまう。
どうでもいい人だと思ってると、考えてしまう。
「いい人だと思う」と言い切ったことがあるかもしれない。けれど、それは編集でなくなってしまう。
人は、映像の断片から物語を見つけ出してしまうし、巧妙な編集は物語を生み出すように作られている。
だから、今回、ダブルデートのあとの智可子の涙を見ると、ああ、人は複雑だなぁって改めて思う。

ダブルデート。
場所は、MAUI BREWING。
麻里子とオースティン。
両親に結婚の挨拶をした仲だ。
「真実の愛を探すのにここはいい場所だよ。僕は見つけたからね」
と言って麻里子の肩を抱くオースティン。
大志も負けじと
「僕もだ。こんな女性に出会ったことがない。優しくて賢くてすごくセクシーだ」
スタジオでは「ダメだって、トゥーマッチ大志。やばいやばい、温度差がすごい」の声。
二人の仲は「もう無理」「無理だと思うなー」ということで意見が一致する。

ダブルデートの後の女子部屋トークで、智可子が語る。
「すごい、いい気分で帰ってきたの。」
だけど、タクシーの中で、
「前の旦那さんから連絡きて」
犬の写真と一緒に「犬が寂しがっているよ」ってメッセージが来たというのだ。
離婚した元旦那からの残酷なメッセージ。
それで、ひどく落ち込んでしまう。
「分かんない どうしたいのか分かんない、彼が」
新メンバーの新田さんが「他の人を好きになって悪いって感じてるでしょ。それがブロックになってる」と指摘する。
シェリーが「せっかく別れたんだからちゃんと別れないと」「もう連絡とるのは無理って言うべき」と助言する。
「そうだよね」と智可子は、泣く。
そうだよね、と判っていても、そんなに簡単にそうだよねって思えないのだろう。だから泣く。

延長がなければあと4話で終了のテラスハウス。
見守る側としては、ここらあたりで、ウザいほどの大志の一途さが、奇跡の逆転劇を起こすドラマを期待したい。
あと、シェリーがシラフにもどりますよーに。(テキスト&イラスト:米光一成)