“炎上は、逃げずに遊べ”。
ネット上で、ちょっと書いただけなのに。ちょっと写真をアップしただけなのに。
何でこんなことに!? ぎゃーっ!
炎上、恐ろしい。
炎上を恐れて慎重になりすぎて無難な発言しかできない人もいるだろう。
どちらにしても不幸なことだ。
炎上に備えて、ココロの準備をしておこう。
そのために、炎上をゲームでリハーサルしてみるのはどうだ?
ということで、作られたゲームが『大炎笑』だ。

きっかけは博報堂の『『広告』という雑誌。
博報堂の滝口勇也が、矢口真里さんにインタビューをした。
テーマは、炎上体験。
そこで、さまざまな矢口真里さんの炎上体験や考えを聞いて、滝口は思った。
炎上をもっと自分ごとに考えられないか。
滝口は、ある人物に連絡した。
大ヒットゲーム『ぷよぷよ』『トレジャーハンターG』『バロック』などを企画監督した米光一成。
大評判の「想像と言葉」「レディーファースト」「はぁって言うゲーム」といったアナログゲームもデザインしている天才ゲームデザイナーだ。
とここまで書いておいてなんだが、この文章を書いているのが米光だ。
「炎上を体験するゲームって作れませんか?」
米光は即答した。
「ギャラはいくらだ」
ギャラ交渉などのやりとりなどさまざまな障害を乗り越えて、ついに炎上体験ゲーム『大炎笑』が完成した。


写真を観てくれ。
これが『大炎笑』だ。
クソコメカード、36枚。
「超ムカつく」「はあ?」「運営、消せよこいつの」
「馬鹿だってのはっきりした」「普通の暮らしを馬鹿にしたんですよ」
「ばーーーか」「うざい」「ファンにあやまれ」
などクソなコメントとクソコメレベルが描かれたカードだ。
そして、
イベントカード、15枚。
「まとめページができる」「家バレしてしまう」「記者会見で号泣」「ブログ閉鎖」「時がたつ」「落ち込んで何もできない」
などのイベントが描かれたカード。

プレイヤーは、テーマについて意見を書く。
炎上しそうな意見を書いた人を同時に指差して、最初のクソコメレベルを決定する。
ここから、ゲームスタートだ。
手札のクソコメカードを、他の人の発言にどんどんつけていくのだ。
クソコメカードを出すときには、クソコメを声にだして相手に叩きつける。
「終わりだな!」
「まだこんなこと言ってるの!」
相手のクソコメレベルと同じ数か+1のカードなら、どんどん連続して出せる。
1枚だけじゃなくて、あるだけだせるのだ。
さらに、クソコメカードの構成は以下の通り。
クソコメレベル1は1枚。2は2枚。3は3枚。4は4枚。5は5枚。6は6枚。7は7枚。8は8枚。
というわけで、クソコメレベルがあがればあがるほど、いちどにたくさんのカードが出せる可能性が高くなる。
実際にプレイしてみると、もうクソコメレベル5あたりになると手がつけられなくなる。
手札をすべて吐き出すほどの出しっぷりになって、「わああああーこれが炎上かーーーっ」という気持ちになる。
ふつうのゲームとしてはバランスが崩れてるんじゃないかと思うほど、出せてしまうのだ。
プレイしてみると不思議なことに、嫌な気持ちにならない。
「馬鹿だってのはっきりした」「ばーーーか」「必死だな〜」と面と向かって連続して言われるのに!
言ってる人間が目の前にいる。
にこやかに笑いながら言っている。
悪っぽい顔が演技だとわかる。
ゲームで言っているだけで悪意がない。
そこが、ネット上のクソコメと違う。
ネット上のコメントでちゃんと批判している文章はいいけれど短い悪口は辛いと、矢口真里さんは語っていた。
「短い言葉は辛いですよ。言葉自体が凶器に感じます」
プレイしながら、炎上体験や炎上についてあれこれ話す。
プレイし終わって、矢口真里さんが語る。
「炎上する側もさせる側も経験できて、いろんなことを考えさせられるし、それでいて、ちゃんとゲームとしてみんなで盛り上がれるし」

ゲーム『大炎笑』は、『広告2017夏8月号』(490円安い!)で12ページ大特集。
プロレスリング上で、矢口真里、いけだてつや、滝口勇也、米光一成が『大炎笑』で対決した様子。
精神科医鈴木瞬による「大炎笑」分析。
炎上以外もゲームで体験してみよう「リハーサルゲーム大全」など。


さらに、ヴィレッジヴァンガード下北沢で『広告2017夏8月号』を購入するとゲーム『大炎笑』がオマケでついてきます(数に限りがあります)。

さらに!
@kohkoku_editをフォローして、「#大炎笑」のハッシュタグ付きで本企画の感想をツイートした人の中から、10名に「大炎笑」をプレゼント。
ぜひ。(テキスト/米光一成)