コミックマーケット92が8月11日から開催されている。
初日である1日目には叶姉妹の叶恭子と叶美香が「ファビュラス叶組」「プレシャスM組」というサークル名で参加していた。
二人の当日の様子を、多くのコミケ参加者が絶賛。Twitterのトレンドには開幕前から閉会後まで、一日中「ファビュラス(叶姉妹がしばしば使う感嘆の言葉))」の語があがっていた。
2000人超の長い列ができた叶姉妹サークル。
単に人気や好奇心だけで話題になったわけではない。


マンガ・アニメファン界隈とのコミュニケーション


昨年の7月に、叶美香が『ジョジョの奇妙な冒険』が好きなことをブログで明かす。
彼女の「ガチ」っぷりに、アニメ・マンガ好きもびっくり。以降、オタク文化への愛を、ブログとインスタグラムを通じて、次々発信しはじめた。様々なアニメキャラのコスプレをしたり、『おそ松さん』にハマったり。
2016年の冬コミには、一般で参加。ジョジョの同人誌を入手している。

叶姉妹の二人は、わからないことをわからない、とはっきり言う。「教えてくださいね」とファンに聞く。
ブログ読者はそれを受け取り、叶姉妹がわかりやすいように、書き込む。
冬コミに参加した時は、どんなものが必要なのか、どうやって行くべきなのかを直接叶姉妹のファンに教えてもらっている。
コミケは自由な表現の場だが、ちょっと独自なマナーを知り、体調を整える準備が必須。
このあたりをファンとの交流で、リアルタイムに学んでいく姿を見せてきた。

「世界のどのような場所であっても、未知の世界のルールとマナーを熟知しなければ、わたくし達が真の敬意を払っていることが伝わらないでしょう」(叶姉妹ブログより)
「叶姉妹というファビュラスな存在」と「コミケ参加者の皆様」という関係のロールプレイ。コミケをお勉強させてもらう、というスタンスはずっと貫かれ続けている。

完璧な準備と当日の動き


叶姉妹の2つのサークルで、トラブルはほとんど起きなかった。
3000冊の本が完売になるまで、列の整理と流し方はとてもスピーディーだったようだ。

頒布物の写真やイラスト集のセットには、3000部全てに二人がサインを事前に入れている。
本が完売したあとも、名刺の手渡しをし続けるサービスっぷり。

本人たちサイドは「他の参加者の皆さんのご迷惑になりますので私達個人で取材をお受けしておりません」と最初から提示。コミケ運営を通して以外は、取材も撮影も全てNGに徹した。
お品書き(当日の頒布物が分かる一覧表)や最後尾札(行列の最後がわかるように掲げる札)など、コミケならではのものも完備。
あたふたした空気が全くない。

迷惑にならないよう、最大限の下準備と当日運営を行うことは、参加者の一人としてマナーを守る「コミケへのリスペクト」の表明になった。

転売問題に天誅


叶姉妹の頒布物は開始間もなく、法外な価格でヤフオクに出品されてしまっていた。
これに対し、叶姉妹側は受注生産受付の開始で、ばっちり対策済み。

完売後、会場では名刺と一緒に、通販ページにアクセスできるQRコードを配布している(参考ツイート)。
「そして、もちろん、コミケのマナー違反行為の転売防止にもなると考えましたよ」(叶姉妹ブログより)
「手に入らなかった方のため」のみならず、真っ向から転売防止を切り出した。
コミケ前後で必ず起きる転売問題。多くの人が頭を痛めていただけに、話題の広がりは加速した。


「ファビュラス」という言葉をうまく活用した、叶姉妹の一連のセルフプロデュース。
一般参加者側としては、以前からネットで話題になっていたからこそ、当日になって「いい匂いがした」とか「女神が会場を浄化」など、「我々のイベントにやってきた、視線の近いセレブな存在」を楽しめる。ツイートもしたくなる。

叶姉妹は「存在」そのものを売るスタイルのタレント。
コミケが創作発表の場だとしたら、昨年からの一連の行動全てが「叶姉妹」による「コミケに向かう叶姉妹」の創作表現だった。
冬のコミケにも申し込む様子。次にどんな「叶姉妹」が見られるのか、明日以降のブログから、もう楽しみだ。

(たまごまご)