ここ最近、国産スポーツカーの価格が上がっています。数年前まで数十万円で購入できていた車が、数百万円にまで跳ね上がることも珍しくありません。その背景として、スポーツカーそのものが希少になっていることに加えて、アメリカの通称「25年ルール」の存在があります。

 今回は、「25年ルール」の概要に加えて、これからだんだんと価格が上がっていく可能性がある「国産スポーツカー」を紹介します。

●「25年ルール」とは?

 日産「スカイラインGT-R」やマツダ「RX-7」など日本の名車ともいえるスポーツカーの中古車価格が高騰している背景に、海外の人気があります。とくにアメリカでは映画「ワイルドスピード」などの影響で日本車が大人気です。

 しかし、アメリカでは安全上などの理由から右ハンドル車の走行を基本的には認めていません。その特例として、初年度登録から25年以上経過した車については、関税や排ガス規制といった輸入に関する規制がすべて撤廃されるクラシックカー登録制度が存在します。

 そのため、アメリカで日本車が人気ということも相まって、25年以上経過した日本車が流出しているのです。これにより日本国内においてスポーツカーなどの流通量が減少し、中古車価格の高騰に繋がっています。

●値上がりが予想される「国産スポーツカー」:マツダ「RX-8」

 マツダの「RX-8」は、コンパクトながらも高い出力を出すことができるロータリーエンジンを搭載しています。「RX-8」は1990年代に大人気だった「RX-7」の後継車種として2003年に発売されました。

 一見すると2ドアにも見えますが、観音開きのリアドアを開けると後席も乗り降りがしやすい特徴的なデザインでもあります。最終モデルが発売され、2012年に惜しまれつつも生産終了。2022年現在、ロータリーエンジンを搭載する最終モデルということもあり、中古車市場でいまだに根強い人気があります。

 初期型があと数年で25年経過するということもあり、これから相場が上昇することが予想されます。ロータリーエンジンの小気味よい加速感を味わってみたいという方は、このタイミングを逃さないようにしたいですね。

●値上がりが予想される「国産スポーツカー」:日産「フェアレディZ」

 2021年に新型が発表され世間の注目を集めた「フェアレディZ」は、歴史の長い車です。日本を代表するスポーツカーとして知られています。

 最近中古車相場がじわりじわりと上がってきているのが、2002〜2008年の間に生産された「Z33型」と呼ばれるモデルです。先代の「Z32型」とは大きく変わったエクステリアデザインや、新たに開発された3500ccのV型6気筒エンジンが注目を集めたことが記憶に残っている方も少なくないでしょう。

 このモデルは中古車市場において売られている台数もそれなりに多かったため、安価に購入できるマニュアル入門車という位置づけでした。しかし少しずつ母数が減っていることに加えて、25年の経過を迎えるタイミングもありますので、手が届かなくなりつつあります。Z33型は通常のクーペモデルに加えてオープンカーにもなるロードスターもラインアップされています。後者の方が希少価値が高い車でもありますので、購入検討をしている方は急いだ方がよいかもしれません。

●値上がりが予想される「国産スポーツカー」:スバル「インプレッサWRX STI」

 スバルが誇るハイパフォーマンス車の「インプレッサWRX STI」。初代は1992年に発売されている、非常に歴史の長い車です。名機とも呼ばれるEJ20型エンジンをコンパクトで軽量なボディに搭載しているため、非常に高いパフォーマンスを発揮します。年式を問わず多くのファンを魅了している車です。

 いわゆる2代目のGD/GG系が発売からまもなく25年を迎えるタイミングとなるため、中古車相場の価格高騰が予想されています。そもそもインプレッサWRX系は希少価値が高いため、高値で取引される傾向にあります。2007年以降に発売されたGRB/GRF/GVB/GVF型は、まだ購入しやすい価格帯ではありますが、今後少しずつ価格が上昇していくと予想されます。

●値上がりが予想される「国産スポーツカー」:三菱「ランサーエボリューション」

 スバルの「インプレッサWRX STI」と並ぶ、軽量4WDスポーツセダンの「ランサーエボリューション」です。ランサーエボリューションはモデルチェンジごとにI(1)、II(2)、III(3)のように数字が増えていくのが特徴の車です。2001年以降に発売されたVII(7)以降のモデルは、他の車と同様に少しずつ相場が上がってきています。

 最終型のX(10)も条件によっては高値になっているものもありますから、早めに購入検討をすることをおすすめします。希少価値の高いモデルは2005年に発売した、「ランサーエボリューションワゴン」です。IX(9)をベースに作られてはいますが、新車の販売台数が少ないことから、中古車販売店で見かけることも珍しい車となっています。

●値上がりが予想される「国産スポーツカー」:トヨタ「セリカ」

 「セリカ」は1970年から販売されていた、多くの人に親しまれてきた歴史の長い車です。多くの方が記憶しているのが、1989年以降に発売され、世界ラリー選手権(WRC)でも活躍した5代目・6代目の4WDモデルではないでしょうか。これらのモデルはすでに25年経過していることもあり、中古車相場は年々高騰してきていますが、今回注目したいのが最終型の1999〜2006年に発売されたモデルです。

 先代以前とは大きく変わったエクステリアデザインと、4WDやターボエンジンの廃止など賛否両論のあったモデルですが、カスタマイズするユーザーの間では人気のあるモデルです。こちらもこれから相場が上がってくるでしょう。