世界的な半導体不足やロックダウンなどの影響により、主に輸入部品の流通が滞ることによる生産台数の減少が起こっています。これにより新車の納期が長期化しています。

 新車が欲しいけれど、納期時期を聞いて驚いている人も多いと思います。それでも「1日でも早く車が欲しい!」という人はどうすればよいのでしょうか。今回はその方法について説明します。

●新車の納期は3倍以上に延びている

 国内メーカーの新車の納期について確認していきましょう。2020年より前にさかのぼると、国内で生産されている新車の多くは最短で1カ月、長くても3カ月待てば手に入る状況でした。

 ですが2022年現在は、冒頭で説明した通り世界的な半導体不足やロックダウンの影響で部品の流通が滞り、車が作れない状況が続いています。

 納期が短い、いわゆる大衆車とよばれる車であっても、最短で3カ月以上も納車待ちになるケースが散見されます。例えばトヨタの人気車「ノア」や「ヤリス クロス」の工場出荷時期は、注文から6カ月以上となっています(7月12日時点)。

●すぐに車が欲しい時は「妥協」する

 とはいえ、全ての車の納期が長期化しているわけではありません。メーカーにもよりますが、一部の車は部品供給が早く納期が比較的短いものもあります。

 もし希望している車の納期が長く、すぐに手に入らない状態なら、カラーや装備が希望の条件から外れた車を狙って検討してみるのも1つの方法です。

 基本的に新車は顧客からオーダーが入ったものを生産する受注生産方式ではありますが、従来よりディーラーでは「売れ筋」といわれる車のグレードやカラーを在庫として先行発注しています。在庫といっても長期的にモータープールで保管されていた車ではなく、この状況では工場から出荷したばかりの車の可能性が高いといえるでしょう。

 このような車を候補に入れるか、ディーラーのショールームで展示されている「現品限り」の展示車を購入するなどすれば、短い納期で新車が手元に届くでしょう。

 余談ですが、展示車はあくまでも新車ですので、中古車のような価格での購入は難しいです。ただ、交渉次第では数万円程度は安く購入できる可能性があるということを頭に入れておくとよいかもしれません。

●中古車でつなぐ方法も

 数百万円も出して新車を購入するわけですから、カラーや装備は妥協できない人も少なくありません。そうなると、希望の車が納車されるまで今乗っている車を乗り続けて待つしかありません。

 それが可能であれば良いのですが、どうしても今すぐ車が欲しい人はどうすれば良いのでしょうか。

 考え方は2つあります。1つは納車までレンタカーを借りる方法で、もう1つは何でも良いから中古車を買って新車の納車までつなぎとして乗る方法です。

 新車の納期が待てない人が中古車市場に流れ、中古車価格がじわじわと上がってきているのはご存知かもしれません。しかし、年式や走行距離などの条件面をある程度無視すれば、数十万円で中古車を購入することもできます。

 レンタカーを1カ月借りる場合も数万円はかかりますから、新車待ちの月数×レンタカー代の総額と、中古車の車両代と税金・保険料の総額をてんびんにかけ、お得な方を選ぶという方法もあります。

 中古車を買った方が出費が大きくなる可能性がありますが、その車を売却した際に数万円でもお金が返ってくる可能性もあります。半分返ってくるのか3分の1以下になるのかはいわばギャンブルとなってしまいますが、車が必要で1日でも早く使いたい人はこの方法を検討してみるのもよいでしょう。

●著者プロフィール

宇野 源一

大学卒業後、大手メーカー系自動車販売会社に勤務。在職中は個人顧客を中心に年間平均60台の新車を販売。自動車保険の見直し提案などの経験も豊富。その後、金融業界に精通した業務・教育支援を行う会社に転職し、法人営業に従事するとともに、2級ファイナンシャル・プランニング技能士およびAFP資格を取得。2018年よりライターとして活動を開始。新車ディーラー業界の裏話やファイナンシャルプランナーの視点から見た車購入アドバイスだけでなく、お得なカー用品やガジェット紹介等も得意とする。私生活では3児とうさぎ2羽の父。【保有資格】2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP(日本FP協会認定)