投資信託を購入する際に、「米国株に連動するインデックスファンドを選ぶといいよ。」とアドバイスをもらうことがあると思います。   しかし、米国株に連動する指数(インデックス)には、「ダウ平均株価」、「ナスダック指数」、「S&P500」と主だったもので3種類あり、どれを選んだら良いか分からない投資初心者も多いようです。   そこで、今回はそれぞれの指数の意味と特徴を説明し、インデックスファンドを購入する際のポイントを紹介します。

ダウ平均株価

「ダウ平均株価」は、「NY(ニューヨーク)ダウ」とも言われています。米国のダウ・ジョーンズ社(現在はS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社)が、米国を代表する銘柄を複数選んでその平均株価から算出した指数です。工業株30種の平均株価を意味する「ダウ工業株30種平均株価」が最もよく使われている指数で、「ダウ輸送株20種平均株価」、「ダウ公共株15種平均株価」などもあります。
 
「ダウ工業株30種平均株価」に選ばれている銘柄を挙げると、ユナイテッドヘルス・グループ、ゴールドマン・サックス、ホーム・デポ、マイクロソフト、セールスフォース・ドットコム、マクドナルド……となっていて、工業株と言ってもいろいろな業種が含まれていることが分かります。これらの構成銘柄は、企業の評判、成長持続性、投資家の関心度などの視点で選ばれています。また数年に一度、銘柄が入れ替わります。
 
特徴としては、米国の株価全体の傾向を示していますが、構成銘柄が30銘柄に限定されるため、一つ一つの銘柄の株価変動が、この指数に大きな影響を与えます。誕生してから約120年の歴史があり、幾度も大きな下落をしましたが、米国の経済回復にともなって復活し、長期にわたって成長を遂げています。
 
日本でも同様の指数として、日経新聞社が日本を代表する225社の平均株価を「日経平均株価(または日経225)」として算出しています。
 
米国株のうち、各分野の厳選された銘柄にのみ投資したい初心者は、この指数に連動するインデックスファンドを購入すれば良いと思います。
 

ナスダック指数

ナスダックとは、米国証券業協会が運営している証券取引所の名称です。IT関連企業やベンチャー企業が多く上場しています。1971年に始まり、世界初の電子株式市場でもあります。
 
●ナスダック総合指数……ナスダックに上場している3000社以上ある全銘柄の時価総額(株価×上場株式数)を加重平均して算出している指数です。1971年2月5日の終値から算出した時価総額を100として、その倍数で指数化しています。したがって、単位はドルではなくポイントとなります。
 
日本での同様の指数としては、東京証券取引所に上場している全銘柄の時価総額を加重平均して指数化した「TOPIX(トピックス)」があります。
 
●ナスダック100……ナスダックに上場している全銘柄のうち、時価総額の大きい上位100銘柄を選んで、同様に指数化したものです。GAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)など日本でもおなじみのハイテク企業や、TESLA、TSMC、NVIDIAなど注目企業から構成されています。
 
これらハイテク企業の時価総額は、企業の成長に伴って急激に大きくなってきました。これにしたがって、ナスダック指数も大きく上昇してきました。しかし、企業業績や経済の変動によってこの指数は大きく変動します。
 
変動リスクはあるけれど、これらハイテク企業の成長に期待して投資したい初心者は、「ナスダック総合指数」や「ナスダック100」を指数とするインデックスファンドを選ぶのが良いと思います。
 

S&P500

「S&P500」とは、スタンダード&プアーズ社(現在はS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社)が、米国を代表する500銘柄を選んで、その時価総額を加重平均して指数化した株価指数です。米国株式市場の時価総額の約80%を網羅しているため、米国株全体に投資しているのとほぼ同じと言えます。
 
分散効果が高いため個々の企業業績などに左右されず、米国株全体の動向に注目して投資したい初心者は、この指数に連動したインデックスファンドを選ぶのが良いと思います。
 

終わりに

投資リスクを少なくするには分散投資が重要ですが、個別の米国株に分散して投資するには大きな資金が必要になります。しかし、米国株価に連動するインデックスファンドを購入すれば、少ない資金で米国株全体に分散投資できます。
 
今回の説明が、自分の投資指向や目的にあったインデックスファンドを選ぶ際の参考になれば幸いです。
 
執筆者:村川賢
一級ファイナンシャル・プラニング技能士、CFP、相続診断士、証券外務員(2種)