年収は十分なのに家計にいまいち余裕がないという人も多いでしょう。家計の支出と収入のバランスをはかるのに欠かせないのが、可処分所得を知ることです。   年収1000万円あっても、税金などが差し引かれたあとの可処分所得は、意外と少ない場合があります。ここでは、可処分所得の計算方法と、年収1000万円の人の可処分所得の計算例、可処分所得を増やす方法をまとめました。家計の見直しや節税に、ぜひお役立てください。

可処分所得とは?

 
可処分所得とは、実収入(年収)から税金や社会保険料などを差し引いた、いわゆる「手取り金額」のことです。つまり、給与などの支給額に対して、実際に手元に入り、物品の購入や支払いに使ったり貯蓄に回せたりするお金が可処分所得ということになります。
 
以下で、可処分所得を計算する際に実収入から差し引く主な項目や、それぞれの計算方法を確認しましょう。
 

可処分所得を計算する際に差し引く主な項目と計算方法

 
可処分所得を計算する際には、実収入から主に次のものを差し引きます。

●社会保険料(健康保険、介護保険、厚生年金保険、雇用保険)
●所得税
●住民税

具体的な金額の計算方法は、それぞれ以下のとおりです。
 
■健康保険料・介護保険料
標準報酬月額・標準賞与額(※)×都道府県ごとの保険料率
 
被保険者は保険料の2分の1を負担します。
 
■厚生年金保険料
標準報酬月額・標準賞与額(※)×共通の保険料率
 
被保険者は保険料の2分の1を負担します
 
■雇用保険料
給与などの総支給額×業種ごとの保険料率
 
被保険者は業種により保険料の3分の1〜11分の4を負担します。
 
■所得税
[課税所得(年収−給与所得控除−所得控除)]×所得税率−控除額
 
所得控除とは、基礎控除、社会保険料控除、配偶者控除、扶養控除などの各種控除です。所得税率と控除額は、課税所得の階層ごとに定められています。
 
■住民税
所得割と均等割に分かれており、2つの合計額が住民税額となります。
 
所得割額=(課税所得−所得控除)×10%−税額控除額
 
均等割の金額は年度などにより異なりますが、令和5年度までは一律5000円です。

※標準報酬月額・標準賞与額とは

●標準報酬月額:毎月の給与などの報酬額を、区切りの良い幅で区分したもの
●標準賞与額:税引前の賞与総額から、千円未満を切り捨てた金額