入学や就職、転職などで生活が変わる季節ですが、こういった時期には家計の赤字に悩む方も多いのではないでしょうか。生活は変わらないものの継続的に厳しいという家庭も見られます。「家計の見直し」は、思い立ったときがタイミングです。   今回は手軽にできる「固定費」「変動費」それぞれの見直し項目とポイントをまとめてみました。

「家計の見直し」のながれ

現状を「把握」する

家計を見直すに当たって、まずは、過去3ヶ月程度の収支を書き出してみましょう。収入と支出、貯蓄の3つのグループに分類したうえで、それぞれ内訳(費用と金額)を記入します。エクセル等の計算ソフトを活用すると時短が可能です。月ごとで比較ができるように、1枚に収まるよう作成してみてください。
 
この時点で、収支が合わなくなる場合があります。いわゆる「使途不明金」です。後になって思い出すケースもありますが、「なんとなく使っているお金」を「認識あるお金」に変えるだけでも家計改善の効果は大きいものです。
 

支出項目「固定費」「変動費」をそれぞれ分析する

書き出した支出項目をよく見ると、金額が毎月ほぼ一定の費用(固定費)と月によって変わる費用(変動費)に分かれます。一般的には、住宅費(家賃や住宅ローン返済額、管理費など)・通信費・光熱費・保険料などが「固定費」、食費・医療費・趣味やレジャー・交通費・衣料品などが「変動費」に分類されます。
 
家計の見直しにおいて、まず着手したいのは「固定費」です。毎月の出費額が減少すれば、継続的に費用削減が可能となるためです。
 

意識からの見直し、徐々に難易度を上げていくのがコツ

これまでの生活を一気に変更することは難しいと思いますので、徐々に「体質改善」を目指しましょう。時には再修正が必要な場合もありますので、振り返りも忘れずに行いましょう。
 
できることから、そして、徐々に難易度を上げていくのが自身で家計改善を行うコツです。緊急度が高い場合や原因が明確な場合には、ファイナンシャルプランナー等への相談やサポートを依頼することをおすすめします。
 

手軽に見直すことのできる「固定費」ってどんなものがある?

それでは、手軽に見直すことができる「固定費」の項目を見ていきましょう。
 
■サブスク(利用料定額払い) ……「○○放題」「いつでも○○できる」「月額○百円」といったワードは魅力的で割安なイメージがありますが、使っていない契約や忘れている契約はありませんか。
 
当初一定期間は無料なので申し込んだものの、使わずに契約自体忘れているケースや、解約しようと思いつつ継続しているケースも散見されます。後回しにせず、早めに解約手続きを進めましょう。
 
■習いごとや塾代 ……月会費を払いつつ通っていないジムや、やる気がないのに続けている子どもの習いごとなどありませんか。継続するかどうかについて検討することは、自分自身や子どもと向き合うためのよい機会かもしれません。
 
■携帯代やインターネット回線などの通信費 ……オプションや通信量などが現在の使用状況に合っているかを確認してみましょう。契約プランの変更だけでも効果がある場合があります。
 
現在は大手キャリアのサブブランド立ち上げにより、グループ会社への移行は比較的スムーズです。なお、削減効果の大きい格安SIMなどへの移行も選択肢ですが、デメリットもふくめて、すでに切り替えた人の評価や自分自身の価値観を考慮して検討しましょう。
 
■電気代などの光熱費 ……使っていない部屋の電気を消す、節水型のシャワーヘッドや蛇口に交換するなど、心がけや簡単な作業で使用量を減らすことから始めましょう。電気料金などについて、入居以来、契約プランを意識したことがないという方が多いようです。家族構成や使用時間帯など生活スタイルに合わせたプランの選択や変更をおすすめします。
 
また、ケーブルテレビの通信事業者が電気代・ガス代・電話代などをセットで割引制度のあるサービスを提供している場合などもありますので、電気事業者の切り替えも選択肢です。
 
■マイカー ……週末のみ、月に数回しか乗らない場合などは、カーリースやカーシェアリング、レンタカー利用などへの切り替えを検討してみましょう。最近では、カーシェアリングのステーションも車の台数も増えてきました。初期費用や維持費、また駐車場代や自動車保険の費用も削減可能です。
 

「変動費」の見直しは、日々の意識から

書き出した「変動費」の支出一覧を見た際、どう感じましたか。

「食費ってこんなに使っていたかな。」
「最近、外食が続いたから、意外と使っているな。」
「エステもネイルも必要だし…」

などさまざまでしょう。
 
ネット情報などでは「○人家族の適正予算」や「○○節約術」等の記事が多く掲載されています。目安や参考として捉えることは有意義ですが、そのまま自分に当てはめる必要はありません。
 
自分自身の価値観で必要と思えるもの、そうでないものをふまえた「予算」づくりをおすすめします。自分のため、家族のためにもレジャーや趣味などの予算は、適正な範囲できちんと確保しましょう。
 
また、現在の生活だけでなく、将来も見据えた予算づくりができると理想的です。そして、大切なのは「振り返り」です。何にどれだけ使ったのか、使い過ぎた原因は何か、など、お金と向き合うことを習慣化できるとよいでしょう。
 

改善効果の見込める「次のステップ」へ

次のステップとしては、保険や住宅ローンの見直しです。どちらも家計支出のなかで占める割合が高く、負担となっているケースが多くあります。長期的にも大きな効果が期待できますが、他社比較や専門的知識が必要です。
 
特に保険は、想定されるリスクに対して保障を確保することが大切です。保険料削減を目的に軽はずみな解約はせず、専門家のアドバイスを参考にしつつ、理解したうえで見直しましょう。同様に、住宅ローンについても専門家に相談することをおすすめします。
 

まとめ

今回は、手軽に見直せる項目にフォーカスしてお伝えしました。当初は必要と思えた「サブスク」や選択肢の存在を知らない「光熱費」など、心当たりのある人も多いのではないでしょうか。見直しにあたって、精神的なストレスとなる削減や過度な節約は、継続せず歪みが生じます。『ムダやムラを取り除き、ムリのない予算づくり』を目指しましょう。
 
執筆者:大竹麻佐子
CFP🄬認定者・相続診断士