高齢の親から「この家はあなたにあげる」と言われたけれど、既に自分の住宅は購入済みであり、今後も実家に住む予定はない……なんてことないでしょうか。   親の気持ちはありがたいですが、自分が住む以外に実家を活用する方法はあるのでしょうか。

親の気持ち、子の気持ち

高齢の親から「実家を相続させたい」と言われたとき、どのような気持ちになるでしょうか。感じ方は人それぞれだとは思いますが、親としては自分の子どもが大事だからこそ、自分の財産である住まいを相続させたいという気持ちになるのでしょう。
 
しかし、既に住宅は購入しているなどで今後も実家に住まう予定がない場合には、不動産を相続しても実家は空き家となってしまいます。空き家でも毎年の固定資産税や都市計画税は支払い続けなければなりませんので、活用方法を考えたほうが望ましいといえます。
 

住む以外の4つの活用法


 
実家を相続しても住まう予定のない場合、相続後に「売る」「貸す」「保持する」という方法と、相続前に親の老後・介護資金に変える方法が考えられます。
 

売る

相続しても実家には住まない場合、実家を売却して現金化するという選択があります。建物は時間の経過により価値が下がり続けることもありますので、売却すると決めたら早めに不動産会社に相談しましょう。
 

貸す

相続した実家を売りたくはないが自分で住むことは考えていない場合、他の人に貸すという選択肢があります。実家を人に貸すためには相続した実家の外装や内装の修繕が必要となり、修繕費がかかることもありますが、借りてくれる人が見つかると実家が安定収入を作り出してくれます。
 

保持する

相続した実家に愛着があり売ったり貸したりしたくない場合には、実家を活用して新たなビジネスを始めるという選択肢があります。土地と建物を生かして新たにビジネスを始める方法は幾つかあり、一例として飲食店などへ改装して開業することや、貸会議室や民泊施設にして事業を行うことなどが考えられます。
 
なお、実家の建物には愛着はないが土地は有効活用したいという場合には、更地にして土地のみを貸すという方法もあります。収入を得ることを目的としない場合には、実家を集会所や図書館などにして人が集まる施設として開放する方法もあります。
 

親の老後・介護資金とする

相続する前の実家の活用方法ではありますが、親が住んでいる実家を担保としてお金を借り、親の老後資金や介護資金として使う方法もあります。親が亡くなった場合、実家は手放すことになりますが、親の老後生活や介護生活に必要な資金を得ることができ、子どもから親への資金援助を考えていた場合は、援助する額を抑えることができます。
 

まとめ

今回は自分が住む以外の4つの方法を紹介しましたが、場合によっては、これらの活用法は利用できないこともあります。
 
親から実家を相続させたいという話があった際には、自分が実家に住まうか住まわないかを考え、そして住まわない場合には手放すか手放さないかを考え、不動産の専門家に相談しながら活用方法を決めていくといいでしょう。
 
執筆者:杉浦詔子
ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント