企業によっては毎月の給料の中に、毎月一定時間分残業したものとみなし、その残業代に相当する部分が組み込んでいる場合があります。いわゆる、みなし残業代です。   しかし、みなし残業代にはさまざまなメリットやデメリットがあるため、しっかりと理解しておくことが大切です。   今回はみなし残業代が年収に含まれるのか、そもそもみなし残業代とは何かについて解説をします。

みなし残業代は年収に含まれる

みなし残業代は会社からの給料に含まれているため、年収に含まれます。
 
そもそもみなし残業代だけでなく、基本的には会社から支払われる賞与や家族手当などの諸手当は年収に含まれると考えましょう。
 
ただし、みなし残業代はあくまでも残業代の1つであることから、基本給とは異なった扱いとなることは理解しておいた方がよいといえます。
 

そもそもみなし残業代とは

みなし残業代とは、毎月の給料に加えて、従業員が毎月一定時間残業したとみなして支払われる残業代です。そのため、実際の残業時間がみなし残業時間を超えた場合は、超えた分の残業代が支払われることになります。
 
例えば、月に20時間分のみなし残業代が支払われていて、実際の残業時間が30時間だった場合は、超過した10時間分の残業代として支払う義務があります。
 
ただ注意したいのは、超過した分を会社が把握していないこともあるということです。その場合、従業員側からの報告で、残業代の請求が必要になるケースも少なくありません。
 
しかし逆に、実際の残業時間がみなし残業時間に満たなくても、一定時間残業したものとして、残業代を受け取れます。
 

みなし残業代のメリット

みなし残業代は、企業側にとっては、毎月不規則に変動する残業代を計算する必要がなくなり、人件費が分かりやすくなるメリットがあります。
 
従業員側にとっては、みなし残業時間まで残業しなくても、一定時間残業したものとして、みなし残業代が支払われるメリットがあります。例えば、みなし残業時間が20時間で実際の残業時間が10時間であっても、20時間分の残業代が支払われます。
 
残業をしていなくてもみなし残業代が支払われるため、従業員のモチベーションも保ちやすいでしょう。
 

みなし残業代のデメリット

みなし残業代のデメリットは、企業側にとっては、本来の勤務時間での残業代よりも多くの残業代を支払う必要がある点といえるでしょう。
 
従業員側のデメリットとしては、みなし残業代がある分、基本給が低く設定されていることがあるという点です。
 
例えば賞与の計算基礎が「基本給×2ヶ月分」という場合、みなし残業代を除いて基本給が20万円のケースと、みなし残業代が10万円+基本給15万円のケースでは、毎月の給与は後者の方が多くても、賞与は後者のケースが少なくなります。
 
みなし残業代はあくまでも残業代のため、年収の計算などには含まれますが、基本給を基準とした計算には適用されません。
 
また、もしも実際の残業時間がみなし残業時間を超過した場合、会社が残業代の支払いを忘れていたり、みなし残業代を残業の定額サービスと勘違いしたりしているケースもあるため、注意が必要です。
 

みなし残業代のメリット・デメリットを把握しよう

みなし残業代には、みなし残業時間分働かなくても、残業したものとしてみなし残業代が支払われるメリットがある一方で、超過した分の残業代が忘れられて支払われない、基本給が低く設定される場合ある、といったデメリットがあります。
 
就職活動や転職活動をする際には、みなし残業代があるかどうかを確認して、みなし残業代がある会社なら、実際の残業時間や、基本給とみなし残業代の比率についても確認しましょう。基本給があまりにも低い場合は注意が必要です。
 
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部