そもそもブラック企業とは?
転職活動などで耳にする機会も多い「ブラック企業」ですが、実際にはどのようなものなのでしょうか。実のところ、ブラック企業には明確な定義がありません。厚生労働省が運営する労働条件に関する総合情報サイト「確かめよう労働条件」では、ブラック企業の明確な定義はないものの「労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す」「賃金不払い残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い」「このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う」などを一般的な特徴として挙げています。ブラック企業かどうかは個人の主観によっても異なるため、定義することは難しいのが現状といえるでしょう。
求人票でブラック企業を見極めるための4つのチェックポイント
明確な定義はないものの、求人票をチェックするとブラック企業によくある記載や特徴があります。具体的にどのような特徴があるのでしょうか。ここでは、求人票でブラック企業を見極めるためのチェックポイントを4つ紹介します。
・給与が低すぎるもしくは高すぎる
同業他社と比べて極端に給与が低すぎたり、高すぎたりする企業には注意が必要です。一概にはいえないものの、高い給与を支払うかわりに長時間労働を強いるブラック企業もあります。ただ、給与が低すぎるからといって仕事が楽とは限りません。安い給与で労働条件が過酷な可能性もあります。応募前に給与を確認し、同業他社と比較してみることがおすすめです。
・ひんぱんに求人募集を行っている
求人を出す頻度もブラック企業を見極めるための重要な要素です。なぜなら、ブラック企業は人材の定着率が低く求人をひんぱんに出す傾向にあるためです。長期間求人が掲載されている場合もブラック企業の可能性があります。優秀な人材を常に募集しているケースもあるため一概にはいえないものの、一つの目安とすると良いでしょう。
・能力よりも熱意についての記載が多い
ブラック企業は業務内容を明記すると、その過酷さから応募者がいなくなってしまう可能性があります。そのため「若手が活躍できる」「熱意のある職場」など、聞こえの良い言葉を使う傾向です。また、学歴不問・職歴不問などをうたう企業にも要注意です。このような場合、ブラック企業ですぐ人が辞めるため、能力や職歴を問わず人材を採用している可能性があります。
・年間休日が少ない
従業員の休日日数を減らし、できる限り働かせたいと考えるブラック企業もあります。そのため、同業他社と比較して年間休日が少ない企業には注意しましょう。求人票には年間休日が記載されているため、忘れずにチェックすることがおすすめです。
転職を成功させるためにも求人票は隅々まで確認しよう!
ブラック企業には明確な定義がなく、個人の主観にもよるため判断が難しいのが現状です。しかし、求人票を注意深く確認することによって、ブラック企業に転職するリスクを減らすことができます。給与や求人募集の頻度、うたい文句や年間休日など紹介したチェックポイントを参考に求人票をチェックし、転職を成功させましょう。
出典
厚生労働省 確かめよう労働条件 Q&A 「ブラック企業」ってどんな会社なの?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部