この1年にオンライン診療を受けたことがある人は1.8%。若い人ほど受けた人が多い
直近1年間に、オンラインで医師の診療を利用したか尋ねたところ、「オンラインで医師の診察・処方を受けたことがある」は1.8%と非常に少ないことがわかりました。
10〜20代では約6%、30代では約3%と若い世代で高く、かかりつけの病院・医師がいる人では約3%と全体より高めとなっています。「オンライン診療サービスがあることは知っているが、利用したことはない」は75.3%、「サービスがあることを知らなかった」は20.7%でした。
オンライン診療を受けたきっかけについて聞くと、「かかりつけ医がオンライン診療・相談を実施していた」が41.0%を占めています。以下は「発熱・咳など新型コロナウイルス感染の疑いがあった」「待ち時間・通院時間をかけたくない」のほか、「遠方の医師の診察を受けるため」が続きます。
オンライン診療より対面診療の方が安心できる?
今後、オンライン診療を利用したいと思うか聞いたところ、「利用したいと思う」(9.0%)、「まあ利用したいと思う」(22.0%)と、31.0%が「利用したい」と回答しました。軽症である場合、病院で逆に病気が移るリスクがある、薬だけ処方する場合に便利だという声がありました。
一方、「あまり利用したいと思わない」(17.6%)、「利用したいと思わない」(15.9%)と、33.5%が「利用したいと思わない」と回答し、「利用したい」を上回りました。こちらは、オンラインだと細かく状況を把握できないのではと懸念する声がありました。
今後、オンラインによる健康・医療相談で相談したいと思うか聞いたところ、「相談したい」(6.6%)、「まあ相談したい」(19.9%)と、26.5%が「相談したい」と回答。「あまり相談したいと思わない」(17.9%)、「相談したいと思わない」(17.9%)を合わせた35.8%が「相談したいと思わない」と回答しました。
オンラインで健康・医療相談を相談したい場面は、「病院に行くほどではないが不安がある」が47.6%、「受診するかしないかの判断に迷う」が39.8%、以下は「すぐ相談したい・すぐ返事がほしい」「自分の都合のよい時間・場所で相談したい」「どの診療科にかかっていいかわからない」となっています。
オンライン診療の費用は病院に確認を
最近ではいろいろなモノが値上がりして家計がきびしくなっていますが、その中でも医療費が占める割合は高いという人も多いでしょう。医療行為に対する価格は、医療行為ごとに決められた点数を基に「1点=10円」として計算されます。
なお、オンライン診療の診察報酬は、初診料が251点で、対面診療の288点の約74%と抑えられています。251点ということは2510円と計算されます。ここから患者それぞれが加入している健康保険制度により、かかる金額が変わるわけです。
オンライン診療では、他の項目も基本的に対面より費用が低くなっていますが、システム利用料等が加算されることがありますので、費用については病院に確認しましょう。
出典
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて
マイボイスコム株式会社 オンラインでの医療相談・診察に関するインターネット調査
厚生労働省 令和4年度診療報酬改定の概要 個別改定事項II(情報通信機器を用いた診療)
日本医師会 なるほど診療報酬!
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部