結婚を意識し始めた際に、どうしても考えざるを得ないお金のことです。結婚したいと思っている相手の年収で、問題なく生活していけるのか気になる人もいるでしょう。   共働きであれば問題ないのか、それでも苦しいのかを気にする人も多いようです。今回は、結婚を考えている人の年収が「340万円」のケースで、生活が苦しいかどうかを日本の平均年収や支出などのデータをもとに解説します。

日本人の平均年収はいくら?

そもそも、340万円の年収が一般的に多いのかどうかがわからない人もいるでしょう。国税庁の公表している「令和3年分 民間給与実態統計調査」の調査結果報告によると、給与所得者の年間平均給与は443万円となっています。
 
男性は545万円、女性は302万円です。年齢階層別の平均給与をみると、25〜29歳の年間平均給与が371万円、30〜34歳は413万円でした。このことから、340万円は20代であれば平均と同じか少し低い程度といえるでしょう。30歳以上であれば、平均よりも少ないといわざるを得ません。
 

・2人以上の世帯の収入

総務省統計局の「令和4年分 家計調査」の調査報告では1世帯あたりの収入が公表されています。2人以上の世帯のうち勤労者世帯に限ってみると、1世帯あたりの実収入は1ヶ月あたり約61万7000円です。
 
これを単純に1年間に換算すると、年間の実収入は約740万円となります。結婚を考えている人の年収が340万円で、結婚後も共働きを継続するのであれば、自分が年間で400万円ほど稼げば平均には届く計算です。
 

2人以上の世帯の支出はいくら?

生活が苦しくなるかどうかは、世帯全体の支出額にも左右されます。ここでも、総務省統計局の家計調査の結果をみてみましょう。同調査結果によると、2人以上の世帯のうち勤労者世帯の1ヶ月あたりの実支出は約43万7000円です。
 
収入と同じように単純に換算すると、年間の実支出は524万4000円となります。家計調査の結果だけをみれば、年収340万円の結婚相手の収入のみでは赤字となってしまいます。ただ、共働きで、自分が200万円ほど年間に稼げばこの支出を賄うことは十分に可能です。
 

生活を楽にするための方法

子どもがいないのであれば、一般的な世帯の場合、年間の実支出は500万円を超えない可能性が高いでしょう。自分が正社員としてではなく、パートのような非正規雇用であっても相手の年収が340万円を維持できれば生活は十分に可能です。
 
また、結婚後に相手の年収が上がる可能性もあり、それが実現すれば徐々に生活は楽になっていくと考えられます。
 
そうなるまでは支出を抑える必要が出てくるでしょう。実支出のうち、2人以上の世帯の1ヶ月あたりの消費支出は約32万円です。年間では約384万円となります。無駄な消費を控え、昼食は手づくり弁当にしたり、まとめ買いで買い物の回数や金額を抑えたりするなどの工夫で支出金額は下げられます。
 
生活が楽になるか、それとも苦しくなるかは自分の収入と生活の工夫次第といえそうです。
 

結婚相手の年収が「340万円」で生活が苦しくなるかどうかは努力と工夫次第

年齢にもよりますが、340万円は平均年収と比較すると低いといえます。2人以上の世帯の平均支出は500万円超のため、年収が340万円の人との結婚では、共働きで頑張ることを前提に考えましょう。
 
結婚後に子どもができれば、さらに収入のアップが必要となります。自分も働いて年間で200万円ほど稼ぐと、合計で500万円を超えるため黒字にできる可能性が出てきます。加えて支出を減らすための努力と工夫ができれば、ある程度余裕のある生活が実現できそうです。
 

出典

国税庁 令和3年分 民間給与実態統計調査−調査結果報告−
総務省統計局 令和4年分 家計調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー