奨学金返還が始まるタイミング
奨学金返還が始まるタイミングは奨学金貸与が終了した翌月から数えて7ヶ月目で、3月に貸与終了すると10月から返還が始まります。
奨学金の返還方法は振替口座から返還される方法で、忘れずに入金しておかなければなりません。在学中に日本学生支援機構から各種書類が送られてくるだけでなく、大学などで返還説明会などが開かれるので忘れずに参加するのが大切です。
在学中に返還に関する各種書類を記入し提出しますが、この際に奨学金返還口座の指定などもおこないます。奨学金返還が始まるタイミングに合わせて、返還口座に入金を忘れないようにしましょう。
もしも、返還口座に十分な入金がされていない場合、返還ができていない状態になります。貸与終了後1回目の奨学金返還は入金忘れがおこりやすいため、できるだけ早いタイミングで入金しておくのがおすすめです。
奨学金400万円の返還額
仮に奨学金400万円の貸与を受けていた場合、返還期間が20年として、利息なしだとしても、返還額は毎月約1万6700円になります。1万6700円に対して貸与終了時の利率に基づいた利息が発生するため、実際には1万7000円前後になる可能性が高いです。もしも新卒で手取りが15万円であれば、1万7000円は手取りの約11%になります。
奨学金返還が厳しい場合の救済制度
日本学生支援機構では奨学金返還が難しい場合は救済制度の利用ができ、救済制度には「減額返還」「返還期限猶予」の2種類があります。
減額制度では毎月の返還額を2分の1もしくは3分の1に減額して、減額返還が適用された期間などに合わせて返還期間が伸びる制度です。返還期限猶予は奨学金の返還を一時猶予する代わりに、猶予された期間に応じて返還期間が延長されていきます。
手取り15万円だとしても、すべてが自由に使えない人も多く、家賃や水道光熱費などの生活費を支払った後に奨学金を支払うのが難しいケースは少なくありません。
奨学金返還が難しいと感じた際には速やかに日本学生支援機構に相談して、自分が減額返還もしくは返還期限猶予のどちらかを使えないか確認しましょう。注意点としては減額返還も返還期限猶予も返還延滞していると、制度適用が認められない可能性がある点です。
奨学金返還が難しいのにもかかわらず日本学生支援機構に連絡せずに滞納して、連絡なども無視して返還の意思が見られないと全額一括返還が求められるケースもあります。自分で判断して返還滞納するのではなく、しっかりと日本学生支援機構に連絡して返還の意思があることを伝えるのが重要です。
まとめ
奨学金返還は貸与終了の翌月から数えて7ヶ月目に始まるので、奨学金返還口座には忘れないように入金しておきましょう。奨学金は大学入学前や大学在学中に貸付を受けるため、就職後にどれくらいの手取り収入が得られるかわかりません。
そのため、就職後の手取りから生活費を支払った場合、奨学金返還ができるほどの余裕がない可能性があります。どうしても奨学金返還が難しいなら、日本学生支援機構に相談して減額返還や返還期限猶予を活用しましょう。
出典
独立行政法人日本学生支援機構 返還を始める皆さんへ
独立行政法人日本学生支援機構 奨学金の返還について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー