日本では4月から新しい生活が始まる人が多く、特に新社会人は、これまでとは生活が一変する人も多いでしょう。初めて受け取った給料の使い道は、それぞれで異なるのではないでしょうか。   本記事では、いくつかのアンケートをもとに、新社会人の初めての給料の使い道をみてみます。あわせて、多くの社会人が考える、新社会人の時期に経験しておいてよかったお金の使い道などについても紹介します。

初任給の使い道でもっとも多いのは貯金

ソニー生命保険株式会社は、2023年2月に「社会人1年目と2年目の意識調査」を実施しました。調査対象は、2023年春からの新社会人男女500人と、すでに就職しており2023年の春で社会人2年目へと突入する20〜29歳の男女500人です。
 
この調査結果によると、社会人2年目の人の初任給の使い道で最も多かったのは、「貯金に回す」で、その割合は34.2%。約3分の1の人が初任給を貯金へと回したようです。
 
2023年の新社会人も44.4%が「貯金に回す」と回答しているため、やはり、多くの新社会人は初めての給料を貯金に回す傾向があるといえます。
 

生活費や親への贈り物も上位にランクイン

貯金に回す以外では、社会人2年目の人は、24.4%が生活費に、22.6%が親への贈り物の購入に初任給を使ったと回答。新社会人も、29.6%が生活費に、27.4%が親への贈り物に初任給を使いたいと答えています。
 
一方で、新社会人の25.2%が「自分にちょっと良い物を買う」と答えており、やはり、自分へのごほうびに使う予定の人も少なくありません。なお社会人2年目の人で、初任給で「自分にちょっと良い物を買った」と回答した人は25.8%。
 
実は初任給の使い道で、唯一、社会人2年目の人の割合が新社会人を上回った項目が「自分にちょっと良い物を買う」でした。受け取る前は貯金や親のために使いたいと考えていても、実際に初任給が入ると、自分のためにお金を使う人が増える傾向が見られます。
 

初任給を投資へと回す人は少数派

同調査結果によると、新社会人の中で初任給を「投資に回す」と回答した人は9.0%でした。
 
また、社会人2年目の人で初任給を実際に投資へと回した人の割合は6.4%となっています。投資に興味を持つ若い世代が増えているとはいえ、やはりまだまだ投資を実際に行う人は少数派といえそうです。
 

新社会人として経験しておいてよかったお金の使い道は?

株式会社マネーフォワードは、「マネーフォワードME」の18歳以上の利用者169人にアンケートを実施。新社会人の時期に「取り組んでおいてよかった」「取り組めばよかった」ことについて尋ねています。
 
これによると、新社会人の時期に「取り組んでおいてよかったこと」のトップは、32%で「貯蓄する」でした。ソニー生命による調査でも、多くの新社会人は初任給を貯金へと回すつもりと回答しているため、この行動を後悔することはなさそうですね。
 
なお、貯蓄に続いて「収支状況を知る」が22.5%、「投資を行う」が10.7%と、上位を占めています。
 

取り組んでおけばよかったと思っているお金の使い道は?

マネーフォワードによるアンケート結果によると、新社会人の時期に「取り組めばよかった」ことのトップは、27.2%で「投資を行う」でした。
 
また、「投資について学ぶ」も24.3%で2番目に多い数字となっています。ソニー生命による調査では、実際に初任給を投資へと回した人は6%台です。
 
マネーフォワードの調査は初任給に限定してはいないものの、初任給も含めて投資に回せばよかったと振り返っている人は少なくなさそうです。
 

初任給は自分で納得し後悔のない使い道の選択が大切

初任給は貯蓄へと回す新社会人が多くみられ、実際に貯蓄しておいてよかったと考える人も多いようです。一方で、投資へと回す人は少数派であるものの、投資へ回せばよかったと考える人は少なくありません。
 
アンケート調査の結果を参考にしつつ、初任給は後悔のない使い道を選択してください。
 

出典

ソニー生命保険株式会社 社会人1年目と2年目の意識調査
株式会社マネーフォワード 新社会人の時期に「取り組んでおいてよかった」「取り組めばよかった」お金のアクション
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー