マイナンバーカードを作ることで、マイナポータルからさまざまな行政手続きができるようになりました。   また、政府は、2024年秋をめどに国民全員がマイナンバーカードと健康保険証の一体化し、紙の健康保険証を廃止することを目指しています。健康保険証と一体化したマイナンバーカードを利用するメリットのひとつは、医療費が節約できることです。   本記事では、マイナンバーカードを保険証として利用した際にどのようなメリットがあるのか、利用方法を含めて解説します。

健康保険証と一体化したマイナンバーカードのメリット

前述したように、政府は2024年秋ごろには紙の健康保険証を廃止し、国民全員がマイナンバーカードを所有、健康保険証と一体化している状態を目指しています。ただし、こちらについてデジタル庁は、あくまでも「国民の申請に基づく」としています。
 
つまり、マイナンバーカード健康と保険証を一体化することは強制されるものではありません。しかし、健康保険証と一体化したマイナンバーカードを利用することにはメリットもあります。
 
・医療機関受診時の初診料・再診料が通常より安くなる
健康保険証と一体化したマイナンバーカードを利用することによって、初診料が6円になります。紙の健康保険証で受診する際の初診料は、2023年4〜12月までは18円、2024年1月以降は12円です。初診料だけで2023年度中は12円、2024年以降は6円安くなります。
 
再診料についても、2023年度4〜12月までは紙の健康保険証の場合は6円かかっているため(2024年1月以降は0円)、マイナンバーカード保険証のほうが節約可能です。
 
・窓口での限度額以上の一時払いが不要になる
マイナンバーカード保険証を利用する際に、顔認証付きカードリーダーで本人確認した場合、限度額適用認定証などの情報提供にかかわる同意をすることが可能です。そのため、高額療養費制度の窓口での手続きや一時払いが不要になります。
 

マイナンバーカード保険証の医療機関での利用方法

2023年4月以降、すべての医療機関や薬局でマイナンバーカード保険証の利用ができるようになり、紙の健康保険証を持ち歩く必要がありません。マイナンバーカード保険証を利用する場合、事前に利用登録をしたうえで医療機関や薬局の受付にて本人確認が必要です。
 
本人確認は自身で行うため、受付でマイナンバーカードを預ける必要はありません。本人確認が受付職員による目視の場合は、その間のみ渡してマイナンバーカードの顔写真と比較します。
 
・顔認証付きカードリーダー(ICチップ読取機能付き)
顔認証付きカードリーダーによる本人確認は、まず医療機関や薬局のカードリーダーにマイナンバーカードを置きます。顔写真を撮影することによる顔認証もしくは利用者証明用電子証明書のパスワード(4桁の暗証番号)を入力して完了です。
 
顔認証付きカードリーダーは、横などから暗証番号の入力をのぞき見できないように工夫されています。また、顔写真の撮影はマスクやメガネ、帽子を着用しているままで可能(マスクは機種による)、撮影した顔写真は本人確認後すぐに削除されるので安心です。
 

マイナンバーカード保険証で医療費の節約を

マイナンバーカード保険証を利用すると初診料や再診料が紙の健康保険証より安くなるため、医療費の節約が可能です。また、高度療養費制度の窓口での手続きや限度額以上の一時払いが不要になるので、手間や負担が軽くなります。
 
マイナンバーカードと健康保険証の一体化は強制ではありませんが、生活がより便利になるので、まずはデジタル庁や厚生労働省のホームページで確認してみましょう。
 

出典

デジタル庁 よくある質問:健康保険証との一体化に関する質問について
厚生労働省 マイナンバーカードの健康保険証利用について
厚生労働省 マイナンバーカードの健康保険証利用について 医療機関・薬局で利用可能
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー