他人の貯蓄額に関して興味を持つ人は多いようです。しかし、センシティブな話題でもあるため、他人に貯蓄額を聞くのは簡単ではありません。とはいえ、将来に対し経済的な不安を持つ人や今の生活があまり楽ではない人にとって、自分の貯蓄額が多いか少ないかは気になるところでしょう。   この記事では、日本人の貯蓄額のデータとともに、手軽に実践できるお金の増やし方を紹介します。

日本人の貯蓄額の平均と中央値

金融広報中央委員会では「家計の金融行動に関する世論調査」を実施し、この中で日本の各世帯の貯蓄額についてまとめています。
 
令和4年分の同調査によると、日本国内のすべての世帯の平均貯蓄額は1150万円です。金融資産保有世帯に限ると、平均貯蓄額は1593万円となっています。単身世帯に注目してみると、平均貯蓄額は871万円で、金融資産保有世帯に限ると1348万円という結果でした。
 

貯蓄額の中央値は600万円超え

貯蓄額は、多く保有している世帯が平均を引き上げる傾向があります。そのため、実態に近い数値の把握には中央値の確認も欠かせません。
 
同調査によると、すべての世帯の貯蓄額の中央値は280万円となっています。金融資産保有世帯に限ると629万円です。平均とは大きな開きがあり、中央値を参考にすれば、多くの日本人の貯蓄額は1000万円に届いていないといえるでしょう。
 

最も多い割合を占めるのは預貯金

貯蓄にはさまざまな金融資産が含まれますが、最も多い割合を占めるのは預貯金です。平均貯蓄額1150万円のうち、498万円が平均の預貯金という結果でした。それに、株式の平均が231万円、投資信託の平均が106万円と続きます。
 
金融資産保有世帯に限定しても順位は変わりません。平均貯蓄額1593万円のうち689万円が預貯金、株式が320万円、投資信託が147万円となっています。
 

今からできるお金の増やし方

お金の増やし方は、時代とともに多様化しています。年齢にかかわらず、今からでもお金を増やす方法を見つけられるでしょう。ここでは、今からできる基本的なお金の増やし方を紹介します。
 

節約する

まず、とりかかりたいのが節約です。お金が貯まらない人の多くは、節約ができていません。保険や携帯電話の契約先、あるいはプランの見直しや、まとめ買い、利用頻度の低いサブスクの解約などを積極的に行いましょう。収入が同じでも、節約できれば手元に残るお金は増えていきます。
 

収入を増やす

本業以外の収入源の確保に努めましょう。インターネットを活用した副業やお小遣い稼ぎなどが容易にできる時代です。この環境を活用し収入を増やせれば、自然と資産も増えていきます。
 
ブログや動画配信、SNSやモニターなど、興味のあるものから取り入れてみましょう。何かを始めなければお金は増えません。自分に合ったものが見つかれば、本業以上の収入を得ることも期待できます。
 

投資を始める

多くの金融資産を持っている人の大半が投資をしています。NISAなどの制度も充実してきており、手軽に投資が始められる時代になってきました。少額からの取引を可能としている証券会社も増えています。
 
副業同様に、まずは興味を持ち、実際に始めてみることが大切です。適切な運用ができれば、リスクを抑えながらお金を増やせるチャンスが得られるでしょう。
 

日本人の平均貯蓄額より低くても行動すれば資産は増やせる

日本人の平均貯蓄額が1000万円超えと聞くと、不安を抱いてしまう人は多いでしょう。総世帯の貯蓄額の中央値は280万円であるため、そこまで焦る必要はありません。しかし、行動を起こさないままでは、状況は変わらない可能性があります。
 
お金を増やしたければ、節約や副業、投資などの行動に出ることが大切です。安心して生活できる環境を手に入れるためには、早めに行動することをお勧めします。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー