東京23区は日本の中心的な都市であり、多くの人々が集まっています。仕事で都内へ通勤する人も多いですが、23区内に住むとなるとどうしても家賃が気になるところです。例えば年収350万円程度の場合、23区内に住んで生活することはできるのでしょうか。   本記事では年収350万円の人を想定して、23区内に住むことができるのか、また家賃を抑えるにはどうすればよいのかを解説します。

東京23区の単身者向け家賃はどれくらい?

東京23区は日本の中心的な都市であり多くの人々が集まっているため、物価が高く、住宅も高額なものが多いのが現状です。しかし、東京23区内でもさまざまなエリアがあり、家賃の相場にもそれぞれ特徴があります。単身者向けの家賃相場を知っておくことで、自分に合った物件を選ぶことが可能です。
 
まず、単身者向けの家賃相場として、最も安い地域は足立区、葛飾区、江戸川区、練馬区などとされています。これらの地域では、1Kタイプ(1部屋+キッチン)のアパートやマンションの家賃相場が6万円前後です。逆に、最も高い地域は中央区、港区、渋谷区、千代田区などとされています。これらの地域では、同じ1Kタイプの物件でも、10万円以上という高額な家賃相場です。
 
もちろん各物件は、駅から近いかどうか、新築物件かどうか、デザイナーズマンションかどうかといった条件によっても家賃相場が変化します。東京23区内でもきちんと地域や物件を選ぶことで、十分に安価に住むことは可能なのです。
 

年収350万円の場合、家賃はいくらくらいにするべき?


 
年収350万円というと、一般的には比較的低めの収入層に分類されますが、いくらくらいを家賃に充てることができるのでしょうか。近年の適正家賃は収入の20%〜25%ほどといわれています。
 
年収350万円の手取りは270万円ほどのため、単純に12ヶ月で割ると月額22万5000円ほどになります。その20%〜25%を家賃に充てるとした場合は、家賃上限が4万5000円〜5万6000円ほどです。先述のとおり23区内でも安い地域は6万円前後から住むことができるため、年収350万円であればあまり余裕はないかもしれませんが住むことは可能です。
 

家賃を抑える方法とは?

年収350万円ではあまり家賃の高い物件で暮らすことは難しいです。特に東京23区は他の地域と比較して家賃が高いことも確かです。ここでは家賃を抑える方法を3つ紹介します。
 
まずはシェアハウスや社宅など、会社の制度や知人との協力などにより家賃を抑える方法です。これらは家賃が安く済む一方で、プライバシーが制限されたり、ルールに縛られたりすることになる場合がありますが、有効な手段の1つとなります。
 
次に、単身で賃貸物件を探す際には、立地や建物の築年数、間取り、設備など、自分に必要な条件を見極めることが重要です。
 
たとえば、交通の便がよかったり、スーパーやコンビニエンスストアが近くにあったりといった生活面での利便性を重視するのか、または築年数や設備など内装面を重視するのかといった物件の優先度を決めることで安価な物件も見つけやすくなります。
 
また、不動産仲介業者に十分に相談することも有効です。不動産仲介業者は、自分に合った物件を紹介してくれるだけでなく、家賃交渉を行ってくれることがあります。仲介手数料がかかる場合がありますが、しっかりと自分の要望を伝えた上で家賃を抑えることができれば、長期的には家計にプラスになるでしょう。
 

年収350万円でも23区に住める工夫をしよう

年収350万円でも、住む地域や物件をうまく選んだり、各制度・不動産仲介業者などを利用したりすれば東京23区に住むことは十分可能です。
 
しかし一方で、23区内に住むことで家賃だけでなく生活費が地方よりも高くついてしまう可能性もあるため、全体の支出をよく考えることも必要となります。自身の家計に合わせて収支を見直し、23区の家賃相場でも暮らせる工夫を検討してみましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー