期間工は契約期間が決められており、一般的には日給が多く、体力勝負な面もあることから収入も高めな場合が少なくありません。また、契約期間を満了すると、満了慰労金が支払われることもあります。   本記事では、期間工の生活スケジュールはどのようなものなのか、給料はどのくらいなのかについて解説します。

期間工は日勤と夜勤があるところが多い

期間工とは、企業と有期契約を結んでいる契約社員です。雇用期間が限定されている点が似ていることから派遣社員と間違えられやすいですが、派遣社員は派遣会社と契約を結んでいるのでまったく異なる働き方になります。
 
期間工が募集されることが多いのは自動車製造工場や電気部品工場などです。学歴やスキル、経歴などを問われることが少ないのも特徴といえます。これまでの職業と違うので不安といった場合でも、最短契約期間から挑戦してみることも可能です。
 

・期間工の一日の流れ

期間工・期間従業員専門の求人専門情報サイト「期間工.jp」を参考にすると、契約する企業によって異なるのが前提ですが、一般的な期間工は日勤と夜勤が1週ごとに交互に組まれることが多いです。
 
例えば、1ヶ月の1週目の月〜金曜日までは日勤、土日が休み、2週目の月〜金曜日が夜勤といったスケジュールが挙げられます。一例を挙げると、自動車製造工場Aでは仕事前に5分程度のミーティングがあり、仕事開始は6時30分頃です。ミーティング後に仕事開始、2時間ごとに10分休憩、昼休み45分があり、午後も2時間ごとに10分休憩をとれます。
 
製造工場なのでルーティーン作業が多いですが、休憩がこまめにあるため、無理のない働き方が可能です。夜勤は16時頃からミーティングが始まり、その後に仕事開始、日勤同様に2時間ごとに10分休憩となっています。
 

大手企業であれば平均年収400万円ほどを得られるケースも

厚生労働省の令和4年度「賃金構造基本統計調査」によると、雇用形態が「正社員・正職員以外」の月収は平均22万1300円(単純計算で平均年収265万5600円)でした。
 
また、製造業の正社員以外の雇用形態で働く人の平均月収は21万1500円(平均年収253万8000円)となっています。企業別では大企業での平均月収が最も多く、22万8100円(平均年収273万7200円)です。
 
中企業の平均月収が22万1600円(平均年収265万9200円)、小企業が20万8600円(平均年収250万3200円)でした。では、期間工限定で見てみると、どの程度の年収が得られるのでしょうか。
 

・期間工はさまざまな手当が充実

期間工は毎月の収入以外に、初回更新特別手当や契約の満了慰労金、特別手当などさまざまな手当が支給されているケースがあります。特に、大手企業にこういった手当が多いようです。
 
また、社員寮に入居する場合も、一般的には必要な寮費や水道光熱費が無料だったり、安く利用できたりといった企業もあります。そのため、貯金をしたい人にも向いている職業といえるでしょう。最初は期間工で働き、いずれ正社員登用されるケースもあるので、それを目指すのもひとつの働き方です。
 

・大手自動車メーカーの期間工であれば平均年収400万円以上になることもある

期間工.jpが調査した自動車大手メーカーの期間工の収入を参考に見てみましょう。前述したように、正社員以外の雇用形態の年収は250万円前後となっています。ただ、期間工限定でいえば、大手自動車メーカーに勤務する場合、高収入のケースが多いです。
 
例えば、各自動車大手メーカーの期間工の初年度年収について見てみると、働き方にもよりますが、トヨタ自動車株式会社では年収465万円以上、株式会社SUBARUは年収412万6000円以上、マツダ株式会社は年収432万円以上を得ることもできます。
 

自分で働くペースを見つけて高収入を

企業規模にもよりますが、期間工の年収は大手企業であれば平均400万円ほどを得られるケースもあり、貯金したい人に向いている職業です。社員寮がある場合は寮費や水道光熱費が安く利用できるところもあります。
 
ただ、日勤と夜勤を交互に働くことも多いので、自分に合った働くペースを見つけるのがポイントです。学歴や経歴を問わない企業も少なくないため、大手企業で働きたいといった場合でも挑戦しやすいでしょう。
 

出典

厚生労働省 令和4年 賃金構造基本統計調査 第6-1表 雇用形態、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差

厚生労働省 令和4年 賃金構造基本統計調査 第6-2表 雇用形態、性、企業規模別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差

厚生労働省 令和4年 賃金構造基本統計調査 第6-3表 雇用形態、性、産業別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー