「子どもにはよりよい教育環境で過ごしてもらいたい」、「学力や才能が伸ばせる環境を用意してあげたい」という気持ちは、子どもの成長を願う親として多くの人がもっていることでしょう。   教育に力を入れたいと考えたときに、私立中学校への入学を検討するのも1つの方法です。一方で、教育費が高そうなイメージから実際に通わせることが可能か、不安を抱く人も多いことでしょう。   そこで今回は、私立中学校に通わせる場合の年収について、詳しく解説します。

子どもが私立中学校に通う世帯の年収は?

子どもが私立中学校へ通う世帯の年収データを確認します。2021年に公開された文部科学省の調査によると、子どもが私立中学校へ通う世帯のうち、57.8%が年収1000万円以上の世帯です。
 
また、600万円〜800万円未満の世帯が15.4%、800万円〜1000万円未満の世帯が16.8%の割合のため、年収1000万円未満の世帯でも私立中学校への進学は可能と考えられます。
 

公立と私立・教育費の差はどれくらい?

私立中学校へ進学する子どもがいる世帯の多くは、年収が高いです。ある程度の年収の高さが求められる理由は、公立校と私立校では教育費に大きな差があるためです。
ここでは公立中学校と私立中学校の教育費について、詳しく見ていきましょう。
 

公立中学校でかかる教育費

文部科学省が公表した「令和3年度子供の学習費調査」の結果によると、公立中学校に通った場合の1年間の教育費総額は約54万円です。教育費には、学校の授業でかかる費用、給食費、学校外活動費のすべてを含んでいます。
 
学校外活動費とは、習い事や学習塾などにかかる費用です。各費用の内訳は、図表1のとおりです。
 
図表1

項目名 学校教育費 学校給食費 学校外活動費
費用 13万2349円 3万7670円 36万8780円

文部科学省 令和3年度子供の学習費調査の結果を公表します
 

私立中学校でかかる教育費

続いて、私立中学校に通った場合の教育費総額を見ます。文部科学省の令和3年度子供の学習費調査では、約144万円という結果が出ています。
 
私立中学校は、公立中学校に通った場合の3倍近くも教育費が必要です。月額に換算すると、約12万円の教育費がかかります。各費用の内訳を図表2にまとめました。
 
図表2

項目名 学校教育費 学校給食費 学校外活動費
費用 106万1350円 7227円 36万7776円

文部科学省 令和3年度子供の学習費調査の結果を公表します
 

中学受験をする前からかかる費用に着目

私立中学校へ入学後にかかる費用について説明しましたが、忘れてはいけないポイントがあります。それは、小学生の時期に発生する学習塾費です。
 
私立中学校への受験は、独学で乗り越えるのは難しいケースがほとんどです。中学受験に対応した専門の学習塾へ通い、学力を高める必要があります。
 
普段の通塾コースにプラスして夏期講習や冬期講習、特別講習などオプションを受講すると、金額は山のように増えていきます。実際にどのくらいかかるのかは、学習塾によりさまざまのため一概にいくらとはいえません。
 
同じ塾でも、目指す学校のレベルやオプション講座の有無により料金にバラツキが生じます。学習塾への問い合わせで料金を把握し、毎月の出費や今後発生する料金をシミュレーションしましょう。
 
将来かかる教育費のシミュレーションも大切ですが、直近で発生する費用も把握するようにしましょう。
 

中学受験は早い段階からマネープランを

中学受験をしようと考えたとき、入学後の費用に着目しがちですが、実際には小学生のときからお金はかかります。早い段階からマネープランを考える必要があります。
 
私立中学校に進学した場合、教育費に毎月12万円もかかる可能性が高く、年収1000万円以上あったほうが、ゆとりある暮らしをしやすいでしょう。年収1000万円以下でも私立中学校へ入れたい場合、受験をさせたい理由をしっかり考えてみましょう。
 
内申を気にせず、自由に過ごしてほしい場合は、公立の中高一貫校も候補に入れてもいいでしょう。同じ環境で6年間過ごせることにこだわるなら、検討する価値ありの進学先です。教育費をおさえつつ、希望通りの教育環境が実現できます。
 
家庭の経済状況を考慮しながら、子どもに良い教育環境を提供できる方法を家族で話し合い、検討してみましょう。
 

出典

文部科学省 子供の学習費調査
文部科学省 子供の学習費調査 令和3年度 5世帯の年間収入段階別、項目別経費の構成比
文部科学省 令和3年度子供の学習費調査の結果を公表します
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー