シェアハウスなら家賃を抑えられる?
シェアハウスは、「共同居住型賃貸住宅」ともよばれています。通常の賃貸住宅と異なり、リビングやキッチン、浴室などを他の入居者と共有するのが大きな特徴です。
自分の空間は専有する個室1室だけになりますが、その分通常より家賃が安く、豪華な共有空間や他の入居者とのつながりなども楽しめるため人気があります。
シェアハウスの家賃はどれくらい?
国土交通省が平成29年に調査した、「共同居住型住宅の居住・運営実態調査報告書 シェアハウスの運営事業者に対する運営実態等調査」によると、シェアハウスの一般向けの最も多い月額家賃帯は「4万円以上5万円未満」「5万円以上6万円未満」が同率で28.6%でした。
地域などによって差はありますが、この調査では4万〜6万円がシェアハウスにおける家賃相場といえます。
シェアハウスでの暮らしの生活費
総務省の家計調査(2022年)の結果をもとに、単身の社会人がシェアハウス暮らしをしたときの支出をシミュレーションしてみましょう。
家賃は5万円とします。平均的な食費は約4万円、水道光熱費は約1万1000円、家具・家事用品費が約5000円、被服費が約7000円、保健医療費が約7000円、交通・通信費が約2万3000円、教養娯楽費が約2万1000円、その他の消費支出が約3万2000円です。
上記の合計額は約19万6000円です。あくまで単純計算ですが、シェアハウスでは月20万円で生活を成り立たせることができるといえます。
シェアハウスのデメリットとは
経済的メリットの大きいシェアハウスですが、複数人で場所を共有して暮らすという特性上、トラブルが発生する可能性があります。上記国土交通省の調査によると、入居者間のトラブルで多い項目は以下のとおりです。
・清掃やゴミ出しのルール違反(52.0%)
・騒音(51.2%)
・私物の共用部への放置(48.0%)
・浴室・トイレのルール違反(35.0%)
・害虫、害獣の発生(26.8%)
このほか、プライバシーの確保や良好な人間関係の維持も大きな課題といえます。一緒に住む人がどのような人か分からない状態だと、不安が募るかもしれません。
まとめ
複数人で共同生活を送る「シェアハウス」には、特有のメリット・デメリットがあります。家賃の安さのメリットだけで飛びついて、あとから「こんなはずでは」と後悔しないよう、あらかじめしっかりと情報収集して、ルールを守って生活するようにしましょう。
出典
国土交通省 共同居住型住宅の居住・運営実態調査報告書 シェアハウスの運営事業者に対する運営実態等調査
総務省 家計調査 家計収支編 単身世帯(2022年)表番号1
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー