年収1000万以上など高所得になると、「超過累進税率」により所得税の税率もアップします。例えば、課税される所得金額が900万円未満の場合の税率は23%ですが、1000万円になってくると33%になります。その分控除額も増えますが、お金を残すためには節税対策が重要です。そこで本記事では、高所得の会社員が賢く節約する3つの方法について解説します。

高所得の会社員におすすめの3つの節税方法

会社員の節税にはさまざまな方法がありますが、本記事では代表的な3つの方法について詳しく解説します。
 

所得控除の活用

各種控除を積極的に利用することで、課税金額が減額され節税になります。代表的なものが、控除の対象となる扶養親族がいる場合に受けられる扶養控除です。このほかに、医療費控除や生命保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、地震保険料控除などがあります。
 
加えて、一定の要件を満たせば、住宅借入金等特別控除も受けられます。こちらは所得税額から差し引ける税額控除ですので、より多くの節税効果が期待できるでしょう。
 

ふるさと納税

寄附金控除の一種で、任意の自治体に寄附ができ、返礼品を受け取れる制度です。寄附金額から2000円を超えた部分に対し、所得税と住民税が控除されます。
 
確定申告が不要な給与所得者で、1年間の寄附先が5自治体以下の場合には、「ワンストップ特例制度」を使うことで確定申告の手間を省けます。また、お米やお酒をはじめ、コスパがよく確実に消費する食品などを返礼品として受け取ることで、実質的な節約につながるでしょう。
 

不動産投資

高所得の会社員となると、不動産投資をする余裕も生まれやすいでしょう。例えば、区分マンションへの投資は、不動産投資のなかでは比較的少額から始められます。
 
不動産投資が節税につながるのは、不動産所得が総合課税であり、経費などでその年の所得が赤字になった場合には、給与所得と損益通算でき、課税所得を減らせるためです。長期的にみて、利益が出る物件を慎重に選ばないと大きく損をするリスクはありますが、不動産投資は会社員の節税テクニックのひとつであることは覚えておきましょう。
 

会社員の節税は自分から動くことが大事

高所得の会社員が節税する方法として、さまざまな制度がありますが、いずれも利用するためには自分で調べて動く必要があります。
 
各種控除やふるさと納税など、手続きが必要なものも多くありますが、慣れればその後はスムーズに処理できるようになるでしょう。コツコツとした節税でも、10年20年と積み重ねれば、大きな差となるはずです。
 

出典

国税庁 No.2260 所得税の税率
国税庁 No.1100 所得控除のあらまし
金融庁 新しいNISA
国税庁 No.2220 総合課税制度
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー