トイレは、誰にでもある生理現象です。我慢することで健康に影響を及ぼしますし、仕事に集中できないこともあります。しかし、回数が多いと「職場に迷惑をかけるのでは」と考える人もいるでしょう。今回は、業務中のトイレ回数が多い場合に残業すべきかどうか、そもそもトイレは休憩時間なのか勤務時間なのかを解説します。

そもそもトイレは休憩時間なのか?

残業すべきか考える前に、そもそもトイレが休憩時間なのか勤務時間に含まれるのか理解しておく必要があります。一般的に、トイレは休憩時間に済ませておくことは多いものです。実際に「休憩時間に行くもの」という認識を持っている人は多いのではないでしょうか。
 
労働基準法では、休憩時間について「労働から完全に離れることが保証されている」こととしています。休憩時間は労働者が自由に過ごしてよい時間であり、トイレへ行くのも私用で外へ出るのも自由です。
 
ただし、業務中のトイレは勤務時間とみなされ、トイレが済み次第すぐに労働に戻ることが求められます。そのため「労働から完全に離れることが保証されている」ことにはなりません。だからといって休憩を目的にトイレに行くのは違いますが、生理現象としてやむを得ずトイレに行く行為は勤務時間とみなされるのが一般的です。
 

トイレのタイミングや回数が決められている場合は?

では、就業規則などでトイレに行くタイミングや業務中の回数が決められている場合はどう判断すればいいのでしょうか。例えば「トイレは休憩時間に済ませておくこと」「業務中のトイレは1日2回までとする」といった規定がある場合です。
 
ただ、このように規定されていても、体調によっては頻繁にトイレに行くこともあります。それを無理に止めたり制限したりするのは、それ自体が問題視されるのが一般的です。
 
民法第90条では、公の秩序または善良の風俗に反する法律行為は無効とするとしています。トイレへ行くことは健康を維持するうえで当然のことです。それを会社が制限するのは民法第90条に抵触する恐れが出るため、無効になると考えていいでしょう。
 

体質上の問題であれば事前に相談しておくことも大切

体調によってトイレの回数が増えるのは誰にでもあることで、仕方のないことといえます。しかし、体質の問題でもともとトイレの回数が多いなら、上司に伝えておくのも一つの方法です。特に注意を受けたわけではなくても、自分が気になるなら相談しておいたほうが安心できます。
 
トイレの回数が多いことで業務にどういった影響が出るかは、職場や状況によって違います。自分の判断で勝手に残業をすれば、かえって会社に迷惑をかけることもあるため注意が必要です。それより、上司に相談して理解を得ておくほうがいいでしょう。
 

一般的に業務中のトイレは勤務時間とみなされる

業務中のトイレは、勤務時間内の行為とみなされるのが一般的です。そのため、残業する必要は通常はありません。ただし、体質の問題で回数が多いことを気にしているなら、上司に相談しておくことも必要です。むしろ勝手な判断で残業するほうが会社に迷惑をかけることもあります。また、健康面の改善を図るのも大切なことです。
 

出典

e-Gov法令検索 民法

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー