子育て世帯が受けられる国からの代表的な支援に「児童手当」があります。子どもの健やかな成長を支えるために現金が支給され、その使い道は受給者に委ねられています。「全額貯金するのが当たり前」という人もいれば、「子どもの習い事に使っている」「生活費の足しにしている」など、その使い道は家庭によってさまざまです。 本記事では、内閣府の調査をもとに、児童手当の一般的な使い道について紹介します。

児童手当ってどんな支援?

児童手当とは、中学校を卒業するまでの子どもの養育者に対して、国から支給される手当です。受給額は子どもの年齢によって変わり、子ども1人あたりの1ヶ月の支給額は次の通りです(2023年11月時点)。
 

●3歳未満:1万5000円
●3歳以上小学校修了前:1万円(第3子以降は1万5000円)
●中学生:1万円

 
支給は年3回です。ただし養育者の所得によっては、手当が減額されたり支給されなかったりすることもあります。
 

児童手当は総額いくらもらえる?

生まれてから中学校卒業までの約15年間の児童手当の総額は、約200万円になります(第3子以降の子どもである場合や、所得制限がある場合を除く)。
 

(例)子どもが3月生まれの場合

(1) 0〜3歳未満(3歳の誕生月まで):1万5000円×12ヶ月×3年=54万円
(2) 3歳以上〜小学校卒業まで:1万円×12ヶ月×9年=108万円
(3) 中学生:1万円×12ヶ月×3年=36万円
 
合計:(1)+(2)+(3)=198万円

 
4月生まれの場合は前述の金額に加えて、1万円×11ヶ月=11万円が支給されるため、児童手当の総額は209万円になります。
 

児童手当の使い道で多いのは?

他の家庭がどのように児童手当を使っているのか、気になる人もいるかもしれません。内閣府の平成30〜31年の調査では「児童手当等をどのような使い道に使ったか(使う予定か)」についてまとめています。
 
複数回答で得た結果によると、児童手当を「子どもの将来のための貯蓄や保険料」として使っている家庭が57.9%と最も多くなっています。半数以上の子育て世帯が、児童手当をそのまま貯蓄したり学資保険に入ったりするなどして将来のために備えていることが分かります。
 
その次に多い使い道が「子どもの教育費」で、その割合は27.5%です。保育費や学校行事、習い事がこれにあたります。そして子どもの衣類やおもちゃを買うなど「子どもの生活費」として使っている家庭が22%、日用品の購入やローンの返済にあてるなど「子どもに限定しない家庭の日常生活費」として使っている家庭が14.9%になっています。
 

子どもの人数や年齢によっても使い道が変わる

同調査によると、子どもの人数や年齢によっても児童手当の使い道が異なることが分かっています。
 
子どもの人数が多い家庭ほど「子どもの教育費」や「子どもの生活費」、「子どもに限定しない家庭の日常生活費」に児童手当を使う割合が高くなる傾向にあります。3人以上子どもがいる家庭では「子どもの将来のための貯蓄や保険料」が大きく減少します。
 
また子どもの年齢が上がるにつれて同じ傾向が見られます。特に中学生になると、児童手当を「子どもの将来のための貯蓄や保険料」に使う家庭は30%強となり、多くの家庭が児童手当を何らかのかたちで消費していることが分かります。
 

家庭の状況に合った使い道を考えよう

児童手当には、「貯蓄する」「教育費にする」「生活費の足しにする」など、さまざまな使い道があります。「どうやって使うのが最適なのか」はその家庭ごとに異なるでしょう。子どもの年齢や人数によっても、平均的な使い道は異なります。
 
児童手当はどれか1つの使い道に限定する必要はありません。例えば「半分は貯金して、半分は生活の足しにする」といったように組み合わせることもできます。
他の家庭の使い道を参考にしつつ、自分の家庭に合った児童手当の使い道を選んでくださいね。
 

出典

こども家庭庁 児童手当制度のご案内

内閣府 教育・保育に関する報告・データベース 「児童手当等の使途に関する意識調査」(平成30〜31年)

 
執筆者:山田麻耶
FP2級