多くの会社では従業員を採用する際に「試用期間」を設けています。もしこの試用期間中に解雇になった場合、おとなしく受け入れるしかないのでしょうか。   そこで、本記事では、引っ越ししてまで転職したのに「適性がない」という理由で解雇されてしまった人を例に挙げて、考えていきます。あわせて、不当に解雇された場合にどのように対処すればよいのかも紹介していきます。

試用期間中の解雇が認められるケースと認められないケースとは?

試用期間とは、新たに従業員を雇用する際に設けられたお試しの期間のことです。法的には試用期間をどのぐらい設けるのかは決まっていません。試用期間中、会社と従業員の間では「解約権留保付労働契約」が結ばれます。解約権留保付とありますが、会社側が自由に従業員を解雇できるというわけではありません。
 
ただし、労働基準法によって、14日以内は通常の手続きをせずに解雇することが可能です。14日を超えてしまうと、試用期間中の解雇が認められるケースと認められないケースがあります。
 
解雇が認められるケースの1つ目は、能力不足です。例えば、「アメリカでの取引が必須であるにもかかわらず、英語が話せない」「パソコンが得意であることを見込んで採用したのに、パソコンが使えない」などが挙げられます。2つ目は、試用期間中に病気やけがをしてしまい、仕事に復帰することが難しい場合です。
 
3つ目は、経歴を詐称した場合です。例えば、学歴や職歴、賞罰など、履歴書に書かれたうその内容などが挙げられます。4つ目は、勤務態度が悪い場合です。例えば、遅刻や欠勤が多いことなどが挙げられます。また、上司の指示に従わなかったり素行が悪かったりした場合も解雇が成立するケースが多いです。
 
一方、不当解雇として問題になる場合もあります。1つ目は、新卒であるにもかかわらず、能力不足を理由に解雇することです。新卒が経験者に劣るのは当たり前です。そもそも新卒であることが分かっていて雇ったのに能力不足を理由にすることはできません。
 
2つ目は、十分な指導を行わずに、解雇することです。試用期間中の従業員が思ったような結果を出さなかったとしても、十分に指導した上で解雇するかどうかを決めなくてはなりません。今回例に挙げた人は「適性がない」ということで、解雇されました。この場合は、十分な指導を受けたかどうかがカギになるでしょう。
 
正当な解雇理由があるにしても、きちんとした手続きが必要です。ただし、試用期間14日以内の場合は予告なしでの解雇が可能です。
 
まず、会社は30日前までに従業員に解雇することを告げなくてはなりません。もし30日前までに解雇予告がなかった場合、会社から解雇予告手当を受け取るようにしましょう。解雇は口頭または解雇通知書で告げられます。もし不当解雇にあたる場合は、総合労働相談コーナーなどの公的機関や弁護士に相談するようにしましょう。
 

不当な解雇に当てはまる場合は公的機関や弁護士に相談を

労働基準法によって、会社は試用期間中、14日以内は通常の手続きをせずに解雇することが可能です。14日以降は、試用期間中の解雇が認められるケースと認められないケースがあります。
 
十分な指導を行わずに解雇することは不当な解雇にあたります。今回例に挙げた人は「適性がない」ということで、解雇されました。この場合、十分な指導を受けたかどうかがカギになるでしょう。
 
不当な解雇は総合労働相談コーナーなどの公的機関や弁護士に相談することをおすすめします。
 

出典

e-Gov法令検索 労働基準法
厚生労働省 [10] 試用期間終了後の本採用拒否
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー