一生ものにふさわしい婚約指輪となると、高額なものを購入する人も多いのではないでしょうか。その際、気になるのが「贈与税」がかかるのかどうかです。そこで、本記事では「ハリー・ウィンストン」の190万円もする「エメラルドカット・トリスト・リング」をもらった場合を例に挙げて、贈与税がかかるのかどうかを解説していきます。

婚約指輪に贈与税の額は?

贈与税の課税方法には「暦年課税」と「相続時精算課税」があります。暦年課税制度では「1月1日から12月31日までに贈与された財産価額から、基礎控除110万円と一定の控除額を差し引いた金額」が課税対象額です。つまり、年間で基礎控除の110万円以上を超える贈与がなければ、贈与税はかからないことになります。
 
相続時精算課税制度は、18歳以上の子どもや孫に対して、原則60歳以上の両親や祖父母などが教育資金などの名目で財産を与えた場合に利用できる制度です。この制度には2500万円の特別控除があります。つまり、同じ両親や祖父母からの贈与で2500万円に達するまで何度も控除が可能です。
 
そして、2500万円を超えた額に対して一律20%の贈与税が課税されます。ただし、相続時精算課税制度を利用した場合は、暦年課税制度を利用することはできなくなります。
 
贈与税がかかるのは、現金だけではありません。高額な物品についても対象になります。また、今回は結婚予定の相手からのプレゼントであるため、相続時精算課税制度を使うことはできません。
 
暦年課税制度を利用することになるため、課税対象額は「指輪の価格−110万円(基礎控除)」の計算式で求めます。ハリー・ウィンストンのエメラルドカット・トリスト・リングは190万円です。そのため、課税対象額は「190万円(指輪の価格)−110万円(基礎控除)」=80万円になります。
 
かかる税率は一般贈与財産用なのか、特例贈与財産用なのかによって変わってきます。特例贈与財産の税率の適用は両親や祖父母など直系尊属から贈与された場合のみです。
 
今回は結婚予定の相手のため、一般贈与財産用の税率の適用になります。一般贈与財産用の場合、基礎控除後の課税価格が200万円以下の税率は10%です。そのため、8万円の贈与税を支払うという計算になります。
 
ただし、年間110万円を超える贈与があったからといって、全てのものに贈与税がかかるわけではありません。 国税庁の公式サイトによると、「個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物または見舞いなどのための金品で、社会通念上相当と認められるもの」は贈与税がかからない財産になります。
 
婚約指輪は祝物であり、金額的にも社会通念上相当と認められるものですから、贈与税がかからない可能性が高いといえるでしょう。
 

婚約指輪は贈与税の対象外となる可能性が高い

課税対象額は「指輪の価格−110万円(基礎控除)」の計算式で求めます。ハリー・ウィンストンのエメラルドカット・トリスト・リングは190万円です。そのため、課税対象額は「190万円(指輪の価格)−110万円(基礎控除)」=80万円になります。ただし、婚約指輪に関しては祝物などとして贈与税対象から外れる財産となり、贈与税がかからない可能性が高いでしょう。
 

出典

国税庁 No.4402 贈与税がかかる場合

国税庁 No.4405 贈与税がかからない場合

国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー