高齢になると年金を受給できますが、受け取れる金額には個人差があるため、「年金だけでは生活が苦しい」という方もいらっしゃるでしょう。   日本には「生活保護制度」があり、家計が苦しく、生活が困難な人が最低限度の生活を送れるよう、生活保護費を受け取ることが可能です。   もちろん生活保護を受給するためには一定の要件を満たしている必要がありますが、年金をもらっている場合でも受給の対象になるのでしょうか。   本記事では、年金受給者の生活保護受給要件についてご紹介します。

年金をもらっていても生活保護は受給できる?

年金をもらっていても生活保護の受給は可能です。
 
そもそも生活保護は収入が最低生活費を下回っている人が利用できる制度であり、年金のほかに収入源がなく、受給額が最低生活費に満たない場合は、受給対象になります。
 
ただし、支給される保護費の金額は、年金の受給額から最低生活費を差し引いた分のみです。あくまでも「最低限の生活を送るために必要なお金」が手元に入ることを目的としています。
 

年金受給者が生活保護を受けるための条件は?

ただし、年金の支給額が少なく、最低生活費に満たない場合であっても、次のような条件をクリアしなければ生活保護は受けられません。
 

●預貯金、または売却して生活費に充てられる資産を所有していない
●働けない事情がある
●ほかに利用できる給付制度や手当がない
●頼れる親族がいない

 

頼れる親族がいる場合はどうなる?

生活保護は親族からの援助が優先されるため、経済的に頼れる親族がいる場合は受給対象にならない可能性があります。
 
生活保護の申請者からみて三親等までが「扶養義務者」となるため、子供や兄弟に援助を依頼する場合が多いでしょう。
 
生活保護の申請をすると扶養義務者に対して「扶養照会」が行われ、援助の意思があるかどうかが確認されます。
 

頼れる親族がいても生活保護を受給できるケースも

もちろん、親族がいるからといって必ずしも経済的な援助を依頼できるとは限りません。長期間音信不通だったり、事情があって絶縁状態だったりする場合などは、扶養照会が行われずに生活保護を受け取れる可能性があります。
 
また、親族が扶養照会を拒否したり必要書類を返送しなかったりした場合も同様です。
 

生活保護を申請する前に確認しておこう

70歳で一人暮らしをしていて月5万円の年金をもらっていても、貯金がなく生活が苦しくなったときは生活保護を申請できます。
 
最低生活費から年金5万円分を差し引いた額が生活保護費として支給されるため、必要最低限の生活費は保障されるでしょう。
 
ただし、頼れる親族がいて経済的な援助を依頼できる場合は、そちらを優先する必要があります。
 
事情があって親族に援助を依頼するのが難しい場合は扶養照会が行われないまま生活保護の受給が認められることもあるため、ケースワーカーへ相談しましょう。
 

出典

厚生労働省 生活保護制度

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー