忘年会や新年会・歓送迎会・親睦会など、会社が主催した飲み会への参加で残業代を請求できるケースがあります。   飲み会は社員同士のコミュニケーションを深める大切な場とも考えられますが、本人の意思に反して強制参加させられることは違法に当たる可能性があるのです。   本記事では、会社の飲み会に参加することで残業代を請求できるケースについて、残業代が発生する条件とともにご紹介します。

残業代が発生する条件とは?

労働基準法では、労働時間の上限が定められています。
 
1日8時間、1週間40時間の法定労働時間を超えて労働させる場合は「時間外労働」に該当するため、労働者に残業代を支払わなければなりません。
 
例えば、1日7時間勤務で週6日勤務した場合、1日8時間を超えていなくても1週間の労働時間が42時間となり法定労働時間を超えることになるため、2時間分の残業代が発生します。
 
時間外労働に対する残業代は25%の割増率で支払われ、さらに1ヶ月60時間を超えたときは割増率が60%になります。
 
そして、残業を行わせるためには、会社と社員の間で「36協定」とよばれる「時間外・休日労働に関する協定」を結び、労働基準監督署への届け出をすることが必要です。
 
届け出をせず社員に時間外労働をさせた場合、労働基準法違反として懲役または罰金が科せられます。
 

会社の飲み会への参加で残業代を請求できる?

では、会社の飲み会が終業時間外に行われ、参加することで法定労働時間を超える場合、残業代は発生するのでしょうか。
 
もちろん、就業時間内に開催された懇親会や親睦会に参加した場合は「労働時間」とみなされるので賃金が発生します。
 
一方、終業時間外に開催される飲み会の場合は「会社の指揮命令下にあるか」がポイントになります。
 
つまり、強制的に参加させられた飲み会ではなく、自分の意思で参加を決めた飲み会である場合は、会社の指揮命令がおよばないので残業代は請求できない可能性が高いといえるでしょう。
 
問題は、会社の指揮命令下にある飲み会か、ということをどのように判断するかです。
 
例えば、会社から必ず参加するように通達が出ていたり、不参加の際、正当な理由が求められる場合は「強制された飲み会」と考えてよい場合があります。
 
また、飲み会の場で営業成績や来期の目標が発表されるなど、業務としての性質が強い場合も「労働時間」とみなされる可能性が高くなります。
 

強制参加か、自由意志かが重要なポイントに

職場の飲み会において2000円の飲み代を請求された場合、参加を強制されたかどうかがポイントになります。
 
「全員参加」という指示が出ていたので本当は参加したくないけれど参加せざるを得なかった場合などは、2000円を払う必要がないどころか、こちらから会社に残業代を請求できる可能性があります。
 
仕事の一環として飲み会を開催する場合は、参加に関するルールを就業規則に明記している会社もあるため、まずは確認してみるとよいでしょう。
 

出典

東京労働局 しっかりマスター 労働基準法 割増賃金編

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー