年収の壁を意識しながら働いている人は、ちょうど時間調整のシーズンに入っているのではないでしょうか。ただ、12月最後の給与で130万円を超えないようにしていても、年の途中で社会保険に加入しなければならなくなるケースがあることを知っていますか?   突然、社会保険に加入しなければならなくなったら驚くと同時に、家計の予定が大きく狂うのではないでしょうか。本記事で解説します。

【大前提】社会保険の加入要件

まずは大前提となる社会保険の加入要件を、以下で確認しておきましょう。

・常時雇用されている人(正社員やフルタイムパートなど)
・1ヶ月の所定労働日数と1週間の所定労働時間が常時雇用されている人の4分の3以上である人

このいずれかの要件に該当する人は、たとえパート職員として雇用されている人であっても、年収にかかわらず社会保険に加入しなければなりません。ただし、上記の要件に該当しなくても、加入の必要があるケースもあります。
 
次は短時間労働者の加入要件に流れていきます。
 

短時間労働者の加入要件

従業員数が101人以上の会社で働いている人は、以下の要件をすべて満たす場合は社会保険へ加入しなければなりません。

・1週間の所定労働時間が20時間以上
・月額賃金が8万8000円以上
・学生でないこと

つまり、会社の従業員数規模によっては年収130万円の壁ではなく、年収106万円(8万8000円×12ヶ月)の壁になるということですね。
 

年収130万円を超えていないのに10月から社会保険に加入させられた理由

勤めている会社の従業員数が101人以上の場合には、2022年10月に行われた改正が考えられます。
 
2022年9月以前は加入対象の企業は従業員数501人以上であったため、101人以上の会社で社会保険の加入要件に該当せず、年収130万円未満であれば配偶者の扶養に入ることができました。しかし、2022年10月からは加入対象が101人以上の企業となったため短時間労働者の加入要件に該当してしまい、社会保険に加入する流れになったのではないでしょうか。
 
もう1つの理由として考えられるのは、月収が10万8333円(130万円÷12ヶ月)を2ヶ月以上連続して超えた場合です。全国健康保険協会の場合は、その時点で年収130万円を超えていなくても収入が恒久的と判断されれば扶養を外される可能性があるからです。ただ、この辺は健康保険によって対応が分かれる部分があるので確認が必要となります。
 

2023年10月より「年収の壁・支援強化パッケージ」がスタート

政府は短時間労働者の働き控え対策として、2023年10月より年収106万円または年収130万円を超えても実質的に扶養のままでいられる制度をスタートさせています。
 
利用できるか否かは勤務先の会社によるので聞いてみるとよいでしょう。
 

まとめ

年収130万円未満であれば誰でも社会保険に入らなくてよいわけではありません。突然、自身で社会保険に加入しなければならなくなったという人は、年収106万円の壁に該当していないか、月収が10万8333円超でないかを確認してみましょう。
 

出典

日本年金機構 会社に勤めたときは、必ず厚生年金保険に加入するのですか。
厚生労働省 年収の壁・支援強化パッケージ
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー