定年退職後も働こうと考えている人は少なくありませんが、稼げる金額次第では受給年金額が減るかもしれません。年金を満額受給したいと考えているなら、具体的な条件について知っておくことが大切です。   本記事では、月収10万円で1年間働く際に受給年額が減るか解説するので気になる人は参考にしてください。

働きながらでも年金受給は問題ない

働きながらでも年金受給は問題なく、働く条件次第ですが年金受給額に給料がプラスされて生活費などに充てられ、年金だけの生活よりある程度の余裕ができます。老齢年金には老齢基礎年金と老齢厚生年金がありますが、受給年額が減る可能性が含まれるのは老齢厚生年金だけです。老齢基礎年金は、給与額や賞与額に関係なく全額受給できます。
 
老齢厚生年金は厚生年金保険に加入しながら働くケースなどで一部または全額が支給停止の対象になるため、1年間で稼ぐ金額によっては支給額が大きく減少するかもしれません。一部または全額が支給停止になるのは、老齢厚生年金と給与の合計が1ヶ月あたり48万円(令和5年度)を超える場合です。この48万円を支給停止調整額といいます。
 
注意点としては、年間の賞与は12ヶ月で割って毎月の金額に加算して計算する点です。例えば、年間賞与が60万円の場合は60万円÷12ヶ月=5万円が毎月の収入に加算されます。給料と老齢厚生年金だけで計算していると、思っていたよりも賞与が多くなって支給停止されるケースも珍しくありません。
 

月収10万円で老齢厚生年金が10万円の場合

月収10万円で老齢基礎年金が10万円の場合は収入合計が20万円になり、支給停止額の48万円を下回っているので全額受給が可能です。生活費や趣味の費用がさらに欲しいと考えた場合は収入を増やしても問題なく、さらに月28万円を稼げる状態といえます。賞与金額についても把握して計算して、老齢厚生年金が全額受給できるように注意しましょう。
基本的にはそこまで支給停止額を気にしなくても問題ないですが、月収が増えた際などには改めて計算しましょう。
 

月収40万円で老齢厚生年金が15万円の場合

月収40万円で老齢基礎年金が15万円の場合は収入合計が55万円になり、支給停止額の48万円を上回っているので一部支給停止されます。支給停止額の計算式としては、以下を参考にしてみてください。
 
(月収+老齢厚生年金−48万円)×1/2=支給停止額
 
これに月収40万円・老齢厚生年金15万円を当てはめれば、(40万円+15万円−48万円)×1/2=3万5000円となります。年間で考えると、3万5000円×12ヶ月=42万円が支給されません。
月収と老齢厚生年金に加えて賞与も加算されると支給されない金額はさらに多くなるため、働く時間の調整などをしたほうがいいといえます。
 

稼いでいる金額次第では全額停止される

稼いでいる金額次第では老齢厚生年金が全額停止されますが、月収・老齢厚生年金・賞与(1年間の金額を12で割った金額)の合計が大きくなると対象です。支給停止額の計算式の結果が、老齢厚生年金を超えていると全額停止になります。全額停止になるケースは全体から考えると多くありません。
 

まとめ

定年退職後も働きたいと考えているなら月収と老齢厚生年金の合計額が48万円を超えないようにして、老齢厚生年金を満額受給できるようにするのがおすすめです。毎月の収入以外に賞与も計算対象になるため、忘れないように計算しないと48万円を超えてしまうかもしれません。
受給年金額を減らさないためにも収入が基準を超えないようにして、働く時間なども調整するようにしましょう。
 

出典

日本年金機構 働きながら年金を受給する方へ
日本年金機構 老齢年金
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー