自営業者や会社経営者なども含めてさまざまな働き方がありますが、国民の大多数は雇用され給料をもらうという選択をしています。   その中でも特に派遣社員やパート、アルバイトなどの非正規雇用で働いていると、たとえ毎月勤務時間が安定していて、ある程度の収入を確保できていたとしても、将来的に契約終了となるリスクは常に存在します。   本記事では、35歳派遣社員で手取り収入は20万円の人がひとり暮らしをしている場合を想定し、今後生活をしていくには難しいのかを解説します。

手取り収入20万円の生活は楽ではない

結論からいえば派遣社員として手取り収入20万円のみの場合は、たとえ単身世帯であっても長期的にみると生活をしていくのは簡単ではないといえるかもしれません。
 
総務省統計局が公表している2022年の「家計調査/家計収支編 単身世帯 年報」によると、35歳から39歳までの単身世帯の消費支出は18万6503円です。食料費は約4万円、住居費は約3万円となっていますが、特に都市部の場合は家賃7万円以上することも少なくありません。
 
仮に家賃8万円のマンションに住み、会社からの補助もない場合は手取り収入の40%を支払いに充てる形となり大きな負担であることが分かります。
 
手取り収入は所得税や住民税などの各種税金や国民年金保険料、厚生年金保険料などの社会保険料、その他控除を差し引いたものではあるものの、そこからさらに家賃や食費、通信費などを支払う必要があり、生活は楽ではないといえるでしょう。
 

老後の生活が難しくなる可能性がある

さきほどの総務省統計局のデータをもとに、今後毎月19万円の支出が発生すると仮定した場合、貯金できるのは月1〜2万円程度です。例えば65歳で老齢年金の受給を開始するまで手取り収入が変わらない場合、特に散財しなければ今後30年間で360万円〜720万円程度貯められる計算ですが、貯金があれば安心とは限りません。
 
当然ながら老後の生活にもお金がかかります。同じく総務省統計局のデータによると2022年度の65歳以上の単身無職世帯の実支出は約15万5000円です。最低でも15万円近くの支出が発生し、病気やけがなどで通院や入院を余儀なくされるなど、不測の事態が発生すればさらに支出が増える可能性があります。
 
原則65歳から年金を受け取れるとはいえ、老齢基礎年金は月額6万6250円(2023年度)です。厚生年金は加入年数と現役当時の収入によって異なりますが、老齢厚生年金と合わせても月10万円程度となる可能性もあり、年金だけで生活するのは困難で場合によっては赤字家計となることも十分考えられます。
 

転職や副業も視野に入れる

今後も派遣社員を続ける場合いつまでも働ける保証はありません。というのも2015年に労働者派遣法が改正され、同一事業所に派遣できる期間は原則3年までとなったからです。
 
同じ事業所で原則3年を超えて働くことはできず、3年を超えて働くには異なる課へ異動する必要があります。派遣先に直接雇用を打診され、契約社員や地域限定社員などを経て正社員を目指すパターンも考えられますが、希望すれば必ず正社員になれるとは限りません。
 
派遣社員の収入だけでは生活が厳しいのであれば、転職や副業も視野に入れて全体的な収入アップをはかることが重要です。
 

まとめ

本記事では、35歳派遣社員で手取り収入が20万円の場合、今後生活をしていくには難しいのかを解説しました。
 
手取り20万円の収入だけでは家計のやり繰りも難しく、いつ赤字家計に陥っても不思議ではありません。派遣社員としていつまでも働けるとは限らないため、不測の事態に備えるためにも副業でリスク分散を行うなど、全体的な収入の底上げに取り組むことも検討してみてはいかがでしょうか。
 

出典

総務省統計局 2022年家計調査/家計収支編 単身世帯 年報
総務省統計局 家計調査報告(家計収支編)2022年(令和4年)平均結果の概要
日本年金機構 令和5年4月分からの年金額等について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー