通常、正社員は非正規雇用者よりも年収が高くなることが多い傾向にあります。しかし、せっかく正社員採用されたのに、予想より年収がずっと低かったということはないでしょうか。友だちなど周囲に比べるなど、気になる問題といえます。本記事では、入社1年目の場合の年収の平均を、学歴別や新卒者などいくつかのケースで比較していきます。

新卒者の場合の平均年収は?

はじめに、新卒者のケースを見ていきましょう。厚生労働省がまとめている「令和4年賃金構造基本統計調査」から、新卒者の平均賃金を学歴別、男女別で紹介していきます。なお、この調査における賃金とは、令和4年6月分として支払われた、所定内給与額の平均をいいます。
 

・全体の平均(学歴別)

男女合わせた平均の場合、高卒は18万1200円(年収217万4400円)、専門学校卒は21万2600円(年収255万1200円)、高専・短大卒は20万2300円(年収242万7600円)、大学卒は22万8500円(年収274万2000円)、大学院卒は26万7900円(年収321万4800円)です。
 

・男性の平均(学歴別)

男性だけの平均になると、高卒は18万3400円(年収220万800円)、専門学校卒は20万7000円(年収248万4000円)、高専・短大卒は20万4100円(年収244万9200円)、大学卒は22万9700円(年収275万6400円)、大学院卒は27万1900円(年収326万2800円)となっています。
 

・女性の平均(学歴別)

女性の場合の平均は、高卒は17万7600円(年収213万1200円)、専門学校卒は21万6600円(年収259万9200円)、高専・短大卒は20万1800円(年収242万1600円)、大学卒は22万7200円(年収272万6400円)、大学院卒は25万6900円(年収308万2800円)です。
 

正社員として見た場合の平均年収は?

では、単純に正社員という条件で見た場合の、平均賃金はどのようになるのでしょうか。先ほどと同じ厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」をもとに紹介していきます。
 

・19歳までの正社員の平均

男女合わせた正社員の平均賃金は18万5000円(年収222万円)、男性は18万8400円(年収226万800円)、女性は17万9200円(年収215万400円)です。
 

・20〜24歳の正社員の平均

男女合わせた正社員の平均賃金は22万1000円(年収265万2000円)、男性は22万1900円(年収266万2800円)、女性は22万円(年収264万円)という結果になっています。
 

初任給を上げた企業は70%以上

民間調査機関の一般財団法人労務行政研究所が公表している、上場企業157社を対象とした「2023 年度 新入社員の初任給調査」によると、初任給を全学歴において引き上げた企業は70.7%です。ここでの初任給とは、原則として時間外手当と通勤手当を除く、諸手当込みの所定内賃金です。
 
2023年度の初任給の水準は、大学卒で一律22万5686円、大学院卒修士で一律24万3953円、短大卒で一律19万5227円、高校卒で一律18万3388円になっています。もっとも高い大学院卒修士の年収を考えると300万円ほどになりますが、ボーナスや時間外手当などが加算されればさらに上がることが想定できます。
 
また、新卒ダイレクトリクルーティングサービス「OfferBox(オファーボックス)」を運営する株式会社i-plug(本社:大阪市淀川区)が、2023年9月に実施した「新卒配属1年目の年収に関する調査」では、初年度の年収として400万円以上を希望する就活生は43.7%いるという結果が出ています(調査対象:2025年卒業予定の学生658名)。
 
対して、初年度に400万円以上の年収を提示できる企業は8.9%しかありません(調査対象:新卒採用を実施する企業322社)。
 

年収200万円は非正規雇用と同じ水準

今回のケースは、正社員で年収200万円ほどです。厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」を見ると、19歳までの非正規雇用の女性で平均16万8000円(年収201万6000円)がもっとも近い数字になっています。
 
今回紹介したさまざまな結果を見ても、正社員で年収200万円は低いことになります。最低賃金として見たときにどのようになっているか、福利厚生なども考慮して総合的に判断したほうがいいでしょう。
 

出典

厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況

労務行政研究所 2023年度新入社員の初任給調査

株式会社i-plug OfferBox 新卒配属1年目の年収に関する調査

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー