遺品として所有していたクラシックレコードなどを売却し、思いがけない高額な査定がついた場合、その収益は一体どのように扱われ、確定申告が必要なのか気になることでしょう。この場合は自分の収入として扱われますが、具体的に確定申告が必要かどうかは、売却額(譲渡所得)や他の副収入の有無によって異なります。   本記事では、クラシックレコードの売却に伴う、確定申告の必要性や注意点について詳しく解説します。確定申告が必要とされる条件を把握して、クラシックレコードなどの売却に際して確定申告が必要かどうかを判断する際の参考にしてください。

基本的にはレコードを売却しても確定申告は不要

通常、レコードを売却しても、確定申告は不要です。なぜなら、レコードは生活用動産に分類されるからです。生活用動産とは、日常生活に必要な物品であり、衣類、家具、バッグ、CD、DVD、書籍、自転車などが含まれます。これらの生活用動産の譲渡による所得(収入から必要経費を差し引いた金額)は、通常、課税の対象外です。
 
ただし、給与収入以外で副収入(所得)が年間20万円を超える場合や、譲渡による所得が1点で30万円を超える場合など、特定の条件を満たす場合は例外となり、確定申告が必要になりますので、ご注意ください。
 

クラシックレコードを売却して確定申告が必要になるケース

レコードは一般的に生活用動産に分類されるため、通常は売却に際して確定申告が必要ありません。ただし、一定の条件下では確定申告が必要になる場合があります。本項では、クラシックレコードを売却する際に、確定申告が必要になるケースについて詳しく見ていきましょう。
 

給与以外で副業による所得が年間20万円を超える場合

会社員などで給与所得がある方は、副収入(所得)が年間20万円を超える場合には、確定申告が必要です。また、専業主婦など給与所得がない方の場合は、48万円を超えた場合に確定申告が必要となります。
 
注意すべきポイントは、レコードの売却益だけでなく、副業収入なども合算して年間20万円(給与所得がない方は48万円)を超える場合に確定申告が必要になることです。
 

レコードの取引額が30万円を超える場合

レコードなどの生活用動産を売却する場合、基本的には課税対象にはなりません。ただし、1点の価額が30万円を超える場合(譲渡所得)は、課税の対象となり、確定申告が必要になる可能性があります。プレミアがついた高価なレコードや貴金属、美術品、宝石などを売却する際は、課税の対象となる可能性があるため、注意が必要です。
      

確定申告をする際の注意点

レコードなどの生活用動産を売却して確定申告が必要になる場合、売買した金額を証明できるレシートや領収書を保管しておきましょう。確定申告を行う際は、これらの証明書をもとに金額などを申告する必要があります。
 
また、確定申告は期間内(例年2月16日〜3月15日)に終わらせる必要があり、所得税の納付も行わなくてはなりません。確定申告が必要なのにもかかわらず、行わなかった場合は、無申告加算税(15〜20%)などのペナルティーが課されるため注意しましょう。
 

譲渡所得の特別控除が適用されるため税金はかからない場合が多い

上記の金額を超えた場合は、すべて課税対象となるというわけではありません。譲渡所得には年間50万円の特別控除があり、売却益が年間50万円以下の場合は、課税額は0円となります。
 
例えば、45万円でレコードを売却した場合、売却益が20万円を超えていれば譲渡所得の対象にはなりますが、特別控除50万円の範囲内となるため、課税額は0円となります(給与所得者の場合)。
 

売却する前に確定申告が必要か確認しよう

クラシックレコードを売却する際には、売買金額(譲渡所得)や他の副収入の状況により、確定申告が必要となります。 具体的には、給与所得以外の所得が20万円(専業主婦の場合は48万円)を超える場合や、取引額が30万円を超える場合などが該当します。ただし、年間の譲渡所得には50万円の特別控除が適用されるため、譲渡所得が50万円以下の場合は、課税の対象とはなりません。
 
そのため、非常に高額でないかぎり、クラシックレコードの売買による税金の負担は発生しないことに留意しておきましょう。
 

出典

国税庁 No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法
国税庁 確定申告が必要な方
国税庁 No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人
国税庁 No.1190 配偶者の所得がいくらまでなら配偶者控除が受けられるか
国税庁 No.3152 譲渡所得の計算のしかた(総合課税)
国税庁 No.1460 譲渡所得(土地、建物及び株式等以外の資産を譲渡したとき)
国税庁 No.2024 確定申告を忘れたとき
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー