勤務時間にもよりますが、ほとんどの会社では「休憩時間」が設けられています。休憩時間に食事をしたり、スマートフォンを見てリラックスしたりしている人も多いでしょう。しかし、さまざまな理由で、昼休憩をとらずにその分早く帰りたいと感じている人もいるかもしれません。本記事では、休憩を取らずに仕事をした場合、その分早く帰れるのかどうかを解説します。

休憩時間は有意義ではないと感じる人も

あなたは仕事の休憩時間をどのように過ごしているでしょうか。日中に働いている人であれば、昼食をとっていることが多いかもしれませんね。
 
株式会社ビズヒッツが、働く男女500人を対象に行った「仕事の休憩時間の過ごし方」についての調査によると、仕事の休憩時間にしていることで最も多かったのが、食事を除くと「コーヒーやお茶を飲む(152人)」でした。次いで「同僚と雑談(102人)」「昼寝・仮眠(76人)」「スマホをさわる(61人)」の順となっています。
 
同調査では、休憩時間を有意義に過ごしていると感じている人が約7割いる一方で、残りの約3割は有意義に過ごしていると感じていないという結果が出ています。
 
有意義だと感じない理由としては、「スマホを見てしまい、時間が過ぎる」「ダラダラしてしまう」「同僚との雑談が苦手」などが挙げられており、他にも「本当は寝たいが同僚がよく思っていない」「人がいてリラックスできない」という回答もありました。
 
休憩時間を有意義だと感じない人のなかには、「休憩はいらないからその分早く帰りたい」と思う人もいるかもしれません。家に帰ってゆっくり休んだり、一人になって自分のやりたいことをやったりする方が気楽だと感じるのでしょう。
 

休憩時間のルール

そもそも勤務時間中の「休憩時間」は何のためにあるのでしょうか?
 
仮に朝から夕方まで何時間も働き続けていると疲れてしまいますよね。疲れがたまると業務効率が下がり、労働災害も起きやすくなります。それを防ぐために、労働基準法では休憩に関する規定を定めているのです。具体的な内容は次のとおりです。
 

●1日の労働時間が6時間を超え、8時間以下の場合:45分以上の休憩が必要
●1日の労働時間が8時間を超える場合:60分以上の休憩が必要

 
この法律に基づいて、会社では休憩時間を設けています。勤務時間が6時間を越えなければ、休憩を取らなくても良いということになりますが、6時間を超えるようであれば、一定の休憩を必ず取らなければいけません。
 

労働中の休憩時間は雇用側の義務

労働基準法で定められた休憩時間については、「労働時間の途中に与える」ことが義務付けられています。
 
つまり6時間以上働いている場合、勤務時間の途中で従業員の休憩時間を確保することは会社側の義務ということです。
 
従業員が「休憩はいらないから、その分早く帰りたい」と会社に交渉したとしても、それを承諾してしまうと会社が法律に違反することになります。それと同様に、「始業と同時に休憩を取って、その分出勤時間を遅くしたい」というケースも基本的には認められません。
 

まとめ

休憩時間の目的は、長時間勤務による心身の疲れを回復させることです。休憩を取らずにその分早く帰るとなると、勤務の途中で「体や心を休める」という休憩時間の本来の意義がなくなってしまいます。
 
さまざまな事情で「休憩時間はいらない」「少しでも早く帰りたい」と思う人もいるかもしれませんが、6時間以上働いている場合は基本的には許可されません。早く帰りたければ早退したり有休を使ったりする、休憩場所の環境が悪ければ上司に相談するなど、できる範囲で工夫してみましょう。
 

出典

株式会社ビズヒッツ 仕事の休憩時間の過ごし方ランキング

e-Gov法令検索 労働基準法

 
執筆者:山田麻耶
FP2級