東京で働けば、それ以外の地域で働くよりも多くの収入が得られるといったイメージを持つ人は多いでしょう。実際に、同級生だった人が上京し、自分よりも高い給与を受け取っているのを目の当たりにすると、自分も上京したいと思うようになるケースは珍しくないでしょう。   今回は、高校を卒業し社会人2年目となった一般事務職の人が、東京へ行くといくらくらい稼げるのか、また、東京での生活の注意点などについて考えます。

高校卒業してから間もない社会人の月収はいくら?

手取り13万円の人の額面の給与は約16万円です。手取り19万円の人の場合、額面は24万円ほどとなるでしょう。厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」の結果をみると、高卒者で19歳までの人の平均月収は約18万5000円です。
 
高卒で社会人2年目であれば、19万円前後の月収が一般的でしょう。月収が16万円の人は少ないといえますし、24万円の人は高めといえます。地方で手取りが13万円の人に、上京したいという気持ちが芽生えても不思議ではありません。
 
さまざまな求人の検索が可能なWebサイト「求人ボックス」によると、正社員として働く一般事務職の平均年収は333万円です。東京都に限定すると、362万円となっています。東京都内の一般事務職の平均月収は、単純計算で30万1000円です。
 
ただ、これは求人に掲載された給与水準から導き出したものである点には注意しなければいけません。採用条件が大卒のみとなっている求人や、複数年以上の実務経験を必須としている求人もあるでしょう。高校卒業してから間もない人であれば20万円前後か、それを少し超える程度が相場とみられます。
 

手取りで19万円あれば東京で生活できる?

総務省統計局による「令和4年 家計調査」の結果をみると、1人暮らしをしている人の毎月の平均消費支出額は、約16万2000円となっています。関東地方に限定してみると、約17万8000円となります。住居にかかる費用を除くと、関東地方に住む1人暮らしの人の月あたりの消費支出額は平均で約14万9000円です。
 
物件情報サイトである「SUUMO」のまとめによると、東京23区のワンルームアパートの家賃相場について、港区では9万円台となっています。中央区や千代田区などでは7万円台、品川区や新宿区では6万円台が相場で、板橋区や中野区、足立区などになると5万円台まで下がります。
 
仮に6万円程度の家を借りる場合、毎月の支出額は20万円を超える可能性もあるでしょう。上京により手取りが19万円になったとしても、節約しなければ赤字となる可能性が高いです。
 

上京を目指す前にしておきたいこと

東京の方が高い給与が得られそうだからという理由のみで上京するのは危険です。収入が十分に上がる保証はなく、家賃や物価も高いため、収入が上がったとしても赤字となるリスクがあります。ここでは、上京を目指す前にしておきたいことを紹介します。
 
・スキルの習得や資格の取得を試みる
上京前に、現在置かれた状況でスキルを磨くのもよいでしょう。また、資格の取得も一案です。Microsoft Office Specialist(マイクロソフトオフィススペシャリスト)や簿記、秘書検定などの資格を持っていると、上京した際の就職・転職活動でも有利になる可能性があります。一般事務職で働き続けるのであれば、こうした資格の取得を目指しましょう。
 
・他の業種や職種への転職を試みる
現在の業種や一般事務職よりも、高い収入が見込める業種や職種への転職も試みる価値があります。転職により収入が上がるケースは珍しくありません。まずは上京前に転職を成功させ、いくつかの業種や職種で経験を積んでおくのも1つの考え方です。上京の際にも選択肢が広がり、より収入の高い業種や職種で働ける可能性が高まるでしょう。
 

手取り19万円で東京での生活は楽ではないので要注意

収入が増えるのであれば、上京したくなる人は多いでしょう。しかし、東京でも職種によっては月の手取りが20万円ほどにしかならないケースは少なくありません。高校を卒業したばかりの人であればなおさらです。
 
東京は家賃も物価も高く、月の生活費が20万円を超える人もいます。手取り19万円では赤字です。上京は、選択肢や収入を増やすために、地元でスキルの習得や資格の取得、転職などを試みてからでも遅くはないでしょう。
 

出典

厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査の概況
総務省統計局 家計調査 家計収支編2022年 単身世帯
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー