テレビや雑誌、インターネットなどで「老後破産」という言葉を見聞きしたことがある人も多いのではないでしょうか。「老後破産をしたとしても、最悪生活保護を受ければ、恐れる必要なし」という意見もあるでしょう。しかし、果たして本当にそうなのでしょうか。   そこで、本記事では、老後破産という言葉の意味とともに、解説します。

老後破産とは?

老後破産とは、定年した後、年金収入よりも支出のほうが多く、生活が破綻してしまうことをいいます。多くの人は会社を辞めると、年金が主な収入源です。しかし、年金額は会社員時代の給与よりも少ないものです。にもかかわらず、会社員時代と変わらない生活を送っていると、貯蓄を取り崩すことになります。そして、貯蓄がなくなってしまうと、年金だけでは生活が回らなくなってしまうのです。
 

生活保護の要件とは?

厚生労働省では、生活保護制度について「生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的としています。」と記しています。
 
保護は困窮に応じて行われ、生活保護者の自立の手助けもします。そのため、老後破綻をしたとしても「生活保護を受ければ問題ない」と考える人もいるでしょう。しかし、生活保護は誰でも受けられるわけではありません。
 
生活保護を受けるためには、まず、預貯金があってはいけません。そして、生活に利用されていない土地や家屋があれば、売却して生活費にあてる必要があります。次に、働けるのであれば、生活保護を受けるより先に働かなくてはなりません。また、年金や手当などがあれば、生活保護よりも優先して活用する必要があります。さらに、親族などから扶養を受けられるのであれば、援助を受けることを促されます。これらの要件を、世帯員全員が満たさないと、生活保護を受けることはできないのです。そのため、老後破綻したからといって、必ずしも生活保護を受けられるとは言い切れません。
 
ちなみに、年金を受給していたとしても、生活保護を受けることは可能です。ただし、年金額が、厚生労働大臣が定める基準で計算される最低生活費よりも低くなければなりません。支給される生活保護の額は「厚生労働大臣が定める最低生活費−年金額」です。
 

老後破綻を防ぐためには?

老後破綻をしないための対策としては、まず、老後のための貯蓄を増やすことが挙げられます。「iDeCo」や「つみたてNISA」などを利用するとよいでしょう。現役時代の生活を見直すことも大切です。住宅ローンが負担になっているのであれば、いっそのこと自宅の任意売却やリースバックを行うのも1つの手です。リースバックを利用すると、家を売却した後でも、リースという形で住み続けられます。
 

老後破綻をしても生活保護が受けられるとは限らない! 今から対策を

老後破綻をしたとしても「生活保護を受ければ問題ない」と考える人もいるでしょう。しかし、生活保護は誰でも受けられるわけではありません。世帯員全員が生活保護を受けるための要件を満たす必要があります。そのため、老後破綻をしたとしても、必ずしも生活保護を受けられるとは限らないのです。老後破綻をしないように、老後のための貯蓄を増やすなど、今から対策を行いましょう。
 

出典

厚生労働省 生活保護制度
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー