どれほど注意して走行していても、飛び石の被害に遭うリスクがあります。高速道路ではスピードが出ていることもあり、飛び石の大きさによってはフロントガラスに大きなダメージを受けることも……。   飛び石によってフロントガラスにひびが入った場合は、傷の状態によっては修理や交換が必要です。その際の費用は、前を走っている車に請求できるのでしょうか?   今回は、飛び石被害に遭った場合の対処について調べてみました。

飛び石の被害で前の車に修理費を請求できる?

前方を走行中の車のタイヤが踏んだ小石が跳ね上がったり、タイヤの溝に挟まっていた小石が外れて飛んだりして、飛び石がフロントガラスに直撃する場合があります。石の大きさによっては、フロントガラスに亀裂やひびが生じて、前方が見にくくなることもあります。
 
傷の状態にもよりますが、そのまま走行を続けると傷が大きくなり、事故につながるケースも考えられます。
 
フロントガラスの傷は、修理できる場合もありますが、難しい場合は交換が必要です。その際に「飛び石の原因である前方の車に修理費用を請求できるのでは?」と考える方もいらっしゃるでしょう。
 
損害賠償について、民法709条では、以下のように述べています。
 
「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」
出典:デジタル庁 e-Gov法令検索 民法 第七百九条
 
飛び石の被害による損害賠償を請求するには、前方の車に故意または過失が認められることが必要です。
 
通常の運転で飛び石を生じさせてしまったとしても、故意・過失を証明することは難しく、前方を走っていた運転手が、すぐに修理代や治療費などの損害賠償責任を負う可能性は低いと考えられます。そのため、多くの場合は、被害者がフロントガラスの修理・交換をしなければなりません。
 

フロントガラスを自費で修理・交換する際の費用相場

ひびが小さくて運転に支障がなければ、リペアキットを使用して修理ができます。しかし、2センチメートル以上のひびや小さくても深い傷などは、修理では難しいと推察できますので、フロントガラスの交換が必要です。
 
フロントガラスの修理・交換の費用相場をまとめると、以下の通りです。
 

【軽自動車】

修理 9900円(税込み、以下同様)
交換 7万7000円〜

 

【コンパクトカー】

修理 1万1000円
交換 7万7000円〜

 

【普通自動車】

修理 1万1000円
交換 9万200円〜

 

【SUV(スポーツ用多目的車)】

修理 1万1000円
交換 9万6800円〜

 

【ミニバン】

修理 1万2100円
交換 9万7900円〜

 
上記はあくまでも一例で、修理を依頼する業者や車種によって価格は異なります。
 

自動車保険を使って修理する方法も検討できる

自動車保険に加入している場合は、保険を使ってフロントガラスを修理する方法も検討できます。加入している保険の契約内容によっては、車両保険が含まれていて、補償を受けられる場合もあるでしょう。
 
フロントガラスの交換・修理に保険を使う場合は、次の年の保険等級が下がって保険料負担が増えてしまうため、注意が必要です。また免責金額の設定があれば、その分は自己負担になります。
 
フロントガラスの修理・交換にかかる費用と、次年度から増える保険料のバランスを考えて、保険を使うかどうかを決めるといいでしょう。
 

飛び石の被害は基本的に自己負担! 走行時は車間距離に気をつけよう

飛び石による被害は、前方を走行している運転手の故意または過失を証明することが難しく、修理費を請求できる可能性は低いと考えられます。そのため、自己負担で修理・交換するケースがほとんどです。
 
注意して走行していても、飛び石の被害に遭う可能性はありますが、少しでも可能性を下げるために、大型車の後ろにつかないようにしたり、車間距離をあけたりすることを意識しましょう。
 

出典

デジタル庁 e-Gov法令検索 民法 第三編 債権 第五章 不法行為 (不法行為による損害賠償)第七百九条
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー