「受け取れる年金の額は年々減っている」といわれているため、自分が定年を迎えた後の生活に、不安を感じている人は多いと思います。   「年金だけで生活できなければ、生活保護を受給すればよい」という考えの人もいるかもしれませんが、その場合は、どのような生活を送ることになるのでしょうか。   本記事では、年金受給額の変動についてと、生活保護を受け取る生活へ切り替えた場合のリスクについてご紹介します。

年金の支給額は本当に減っているのか?

厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、老齢年金の平均月額の推移は、表1のようになっています。
 
表1

老齢年金の平均月額
平成30年度 14万5865円
令和元年度 14万6162円
令和2年度 14万6145円
令和3年度 14万5665円
令和4年度 14万4982円

※厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を基に筆者作成
 
減少している額はわずかですが、平成30年度から令和4年度までの6年間で、883円減少しています。
 
このままのペースで減っていった場合に、自分が年金を受け取るようになる頃にはいくらぐらいになっているのかということを考えると、不安になる人も多いのではないでしょうか。
 

生活保護を受ける場合の懸念点

「将来受け取れる年金額が少なそうだけれど、生活保護を受給すれば、生活に困ることはないのでは?」と思っている人もいるかもしれません。
 
しかし、生活保護を受け取る生活を送ることになると、不便に感じる点も出てくるため、事前に確認しておいたほうがよいでしょう。
 

受け取ったお金の使い道がある程度限られる

受給した生活保護費の使い方については、法律で直接的に定められているわけではありません。
 
しかし、完全に自由に利用できるとは限らないため、注意が必要です。
 
基本的に生活保護費は、最低限の生活を維持するために使用するものです。自分自身の力で生活できるようになるまでの生活の支えとして使用するとともに、無駄な支出を抑えるなど、生活の向上を図る必要があります。
 
また、生活保護を受給している状態で、借金をすることなどは認められていません。
 

都度ケースワーカーへの報告が必要

生活保護受給中は、収入の増減があった場合や臨時収入があった場合などに、その都度ケースワーカーへの報告が必要です。
 
さらに、仕事をしている人は毎月、していない人は3ヶ月に1回のペースで収入申告書を提出する必要があるため、人によっては手間に感じることもあるでしょう。
 

生活保護を受給することによる不便さも考えたうえで検討したほうがいい

「将来受け取れる年金額が少なければ、生活保護を受ければいい」と考えている人もいるかもしれませんが、生活保護を受給することになると、保護費の使い道がある程度制限されるなど、不便に感じることもあると思います。
 
生活保護を受給することよりも、年金だけでは足りない部分をまかなえるように、貯蓄を殖やしておくなどの対策を考えたほうがよいかもしれません。
 

出典

厚生労働省年金局 令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況 表6 厚生年金保険(第1号) 受給者平均年金月額の推移(8ページ)
伊賀市 生活保護・生活困窮者自立支援 生活保護受給者の権利と義務について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー