大学生活では学問の追究と同時に就職活動にも力を注ぐ必要があります。特に研究職を目指す場合、その道のりは一筋縄ではいかないものです。そもそも大学院に進学して、研究職についたときに、どれくらいの収入が得られるのでしょうか。   この記事では、研究職の特殊性と収入の構成、そして大学での教授職を例に取り実際の年収事情について考えてみましょう。

知っておいたほうがよい研究職の特殊性

研究職を志す人が直面する課題は少なくありません。他業種への転職が難しくなる点は特に注意が必要です。研究職では高度な専門性が求められ、これが他分野への移行を困難にすることがあるのです。
 
また、研究テーマが予期せず終了するリスクも伴います。企業では利益追求が前提のため、プロジェクトの継続は保証されません。さらに、仕事の専門性が高く、同僚との比較から生じるストレスも無視できないのです。これらの点を踏まえ、研究職の道を選ぶ際には、自己の興味と職場の環境が一致するかを慎重に検討することが重要です。
 

研究職の収入構成

研究職における収入体系は、固定された給与部分と変動する報酬から成り立っており、この点は一般の職種と同じです。固定給には、職務の性質や個人の能力を反映した給料が含まれ、これは個々のスキルや経験値に応じて増減します。
 
新卒の研究者がスタートする際の月給は、おおむね30万円程度から始まることが一般的で、特に成果を上げた研究者はその額にプラスアルファが加わることもあります。
 
勤務年数が積み重なるにつれ、これらの基本給は徐々に上昇し、研究職のキャリアを深めることで収入も向上するでしょう。また、年に2回程度支給される賞与は、研究職における重要な収入源の一つであり、通常、40万円から50万円の範囲で支給されることが多いようです。ただし、この金額は勤務先の業績や個人の貢献度によって左右されます。
 
福利厚生としての手当も重要な収入項目です。具体的には、住宅補助や交通費支給、さらには長時間労働に対する手当などがこれに該当し、これらは勤務条件や地域によって異なります。副業や兼業の可能性も、研究職の収入に影響を与える要素です。
 
研究成果の著書出版や学術誌への寄稿、セミナーでの講演など、専門知識を活用した活動から得られる収入は、本業の収入を補完する重要な部分となり得ます。
 
これらの収入構成要素を総合すると、研究職の経済的な見通しは個人のスキル、勤務先の経済状況、さらには副業を含む外部活動の成果に大きく左右されることが分かります。したがって、研究職に就く際には、これらの要素を考慮に入れたうえで、自身のキャリアプランを慎重に策定することが求められるでしょう。
 

研究職の年収:研究職一般と大学教授職の例

厚生労働省による令和4年賃金構造基本統計調査によれば、男女を合わせた場合の研究職従事者(企業規模10人以上)の平均月収は約45万円で、これに年間賞与や特別給付を加えた総年収は約700万円に達します。
 
研究職の例として大学の教授職の収入を見てみましょう。教授の月収は平均して67万円、年収は1000万円を超えています。これは、研究職の中でも特に高い収入水準であり、研究成果や教育への貢献度が高く評価される職位であることを示しています。
 

高収入が得られる研究職

研究職の収入はかなりよいほうだといえます。 研究者の全体平均でも年収は700万円台です。また、研究職の代表的な職種である大学教授になれれば、年収は1000万円台を超えます。大学院に進学することで就職するタイミングが数年間遅れるわけですが、後々のことを考えればその遅れは十分に取り返せるといえるでしょう。
 

出典

e-Stat 表番号1 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)/ 賃金構造基本統計調査 令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー