国民年金を満額納めた場合の受給月額は、日本年金機構から公表されていますが、実際には満額を納付できていない方も少なくありません。   年金は、満額納付できていない場合は支払った金額に応じて変動するため、納付できていない分だけ受け取れる金額は減少します。なるべく多くの年金を受け取りたい方は、追納制度などを利用して、年金をできるだけ多く納めることが必要です。   今回は、実際に国民年金を満額納付している方と滞納している方の割合や、年金の平均受給額などについてご紹介します。

国民年金を全て納めている方の割合

厚生労働省の「令和2年国民年金被保険者実態調査」によると、公務員や扶養されている方以外が該当する第1号被保険者は、令和2年時点で1238万4000人でした。このうち、国民年金を全て納付している方は492万2000人で、全体の39.7%です。
 
年齢別に見ると、全て納付している方は55〜59歳が最も多く、25〜29歳が最も少ない結果になりました。年齢別の完納者数は、表1の通りです。
 
表1

年齢層 完納者数
20〜24歳 64万3000人
25〜29歳 31万8000人
30〜34歳 38万1000人
35〜39歳 50万9000人
40〜44歳 62万7000人
45〜49歳 76万5000人
50〜54歳 75万人
55〜59歳 93万人

※厚生労働省年金局「令和2年国民年金被保険者実態調査 結果の概要」を基に筆者作成
 
表1より、年齢が上がるにつれて年金を完納する方も増えていく傾向にあることが分かります。
 

国民年金を滞納している方の割合

年金を全て納めている方が39.7%いる一方、滞納をしている方も193万1000人、全体の15.6%存在します。年齢階級別に見ると、20〜24歳が36万1000人と最も多く、30〜34歳が19万9000人と最も少ない結果になりました。各年齢の滞納者数を、表2にまとめました。
 
表2

年齢層 滞納者数
20〜24歳 36万1000人
25〜29歳 21万6000人
30〜34歳 19万9000人
35〜39歳 21万3000人
40〜44歳 22万1000人
45〜49歳 26万5000人
50〜54歳 24万9000人
55〜59歳 20万6000人

※厚生労働省年金局「令和2年国民年金被保険者実態調査 結果の概要」を基に筆者作成
 
完納者数の推移とは異なり、20〜24歳を除いて、年齢ごとに大きな差はないことが分かります。
 

年金の平均受給額

厚生労働省の「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、令和2年時点での国民年金を納めることで受け取れる老齢基礎年金の平均受給月額は5万6358円でした。
 
令和2年度の老齢基礎年金は、満額納めていた場合だと月額6万5141円のため、満額受給には届いていないケースも少なくないといえます。満額の方と平均受給額を受け取っている方の差は8783円です。年間に換算すると、10万5396円の差になります。
 
なお、厚生年金を納めると受け取れる老齢厚生年金は、令和2年時点の平均受給額が14万6145円でした。
 

年金を完納している方は約4割

年金を完納している方の割合は、令和2年時点で39.7%でした。また滞納している方は、15.6%という結果でした。
 
年金の平均受給額である5万6358円は、令和2年時点の満額に対して8783円低く、年額に換算すると、満額受給した方と平均受給額を受け取っている方の間には、10万5396円もの差が生まれます。納められていない国民年金は追納できる場合もありますので、満額受給したい方は検討しておきましょう。
 

出典

厚生労働省年金局
 令和2年国民年金被保険者実態調査 結果の概要
  表1 男女別保険料納付状況(4ページ)
  表3 年齢階級別保険料納付状況(6ページ)
 令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況
  表6 厚生年金保険(第1号) 受給者平均年金月額の推移 (8ページ)
  表20 国民年金 受給者の平均年金月額の推移(20ページ)
日本年金機構 令和2年4月分からの年金額等について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー