会社によっては、社員のみんなが「出勤時間の1時間前に来ている」ケースもありますが、そうした場合は、なんとなく周りに合わせて出勤している人が多いのではないでしょうか。ただ、「給料も出ないのに朝早くに出勤する意味はないのでは?」と感じているとしても、周りに合わせずに自分のペースで出勤してもいいかの判断は難しいでしょう。   仮に、「会社からの指示」にて早朝出勤している場合は、給料の請求ができるかも気になるかもしれません。   本記事では、給料も出ないのに出勤時間よりも早く行く意味があるのか、そもそも業務に含まれているかなどについて解説するので参考にしてみてください。

会社からの指示ではないなら従う意味はない

会社のみんなが出勤時間の1時間前に出社しているとしても、会社からの指示ではないなら合わせる必要はありません。
 
そもそも会社との契約によっては勤務時間が決まっているため、給料が発生していない時間帯については従わなくてもルール上は大丈夫です。しかし、会社によっては慣例として半強制的になっており、「なんとなくみんなが従っている」というケースは少なくありません。
 
給料が出るかどうかは、会社からの指示があるかが重要なポイントとなり、業務時間外でも会社からの指示を受けているなら業務時間に含まれます。ただし、近年ではコンプライアンスなどの関係から、上司から指示をせずに同僚などから「会社の習慣としておこなっている」と伝えさせることも多いです。
 
このように直接的な指示がなくても会社全体で早朝出勤を強制している場合、事実的に会社からの指示を受けていると判断されます。
 
会社からの指示ではないからと従わないのは問題ない一方で、慣習としてみんなが早く出社しているなら、協調性がないと判断される可能性があります。自身の会社での立場なども含めて考えると、周囲に合わせないことは難しい部分もあります。
 

早朝出勤として認められると時間外手当の対象になる

早朝出勤として認められると法定労働時間(1日8時間・週40時間)を越えているなら、時間外手当の対象です。
 
時間外手当の割増率は最低25%が設定されており、時給1500円で働いているなら1500円×1.25=1875円になります。毎日出勤時間の1時間前に出社していると月間・年間で考えるとかなりの金額になるので、早朝出勤が会社からの指示かどうかをはっきりさせておいた方がいいでしょう。
 
早朝出勤に該当している場合は、会社に時間外手当の支払いを請求する権利が発生しますが、多くの人は実際には請求をしないと思われます。その理由は、そもそも早朝出勤が時間外手当の対象になると知らない、知っていても自分の立場を悪くしたくないと考えているなどが多いのではないでしょうか。
 

自分の判断で早朝出勤していると判断されるケースもある

早朝出勤を自分の判断でおこなっていると判断されるケースもあります。その場合は時間外手当の対象外です。
 
人によっては、「出勤時間ギリギリに会社に行くのが嫌だ」と感じ、早めに出勤して残っている仕事などに対応することも考えられます。会社のみんなが出勤時間の1時間前に出社しているとしても、完全に全員が自己判断で来ているのなら会社からの指示ではないということです。
 
会社からの指示がなくて早くに出社している場合は、ルール的にも業務に当たりません。あくまでも会社からの指示があるかどうかがポイントです。
 

まとめ

会社のみんなが出勤時間の1時間前に出社するからといって、合わせる必要はなく、会社からの指示がないなら出勤時間までに行けば問題ありません。ただし、上司や会社から1時間前に出勤するように「指示」されている場合、業務に該当するので時間外手当を請求する権利が発生します。自己判断か会社からの指示かによって、対応が変わる点は把握しておきましょう。
 

出典

厚生労働省 しっかりマスター 割増賃金編
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー