就職や転職を考えるときに、「3ヶ月の壁」が話題になることがあります。その3ヶ月を乗り切れなかった場合には、失業状態になります。その際に頼りにできるのが、「失業保険(雇用保険)制度」です。では、その制度は誰でも利用できるのでしょうか。本記事では、この制度の概要を押さえつつ、失業保険給付の条件について確認していきます。

失業保険(雇用保険)とは?

失業保険とは、仕事を失った人が再就職するまでの間、経済的な支えとなる雇用保険制度の通称です。この制度は、仕事を探している人がその期間に、生計を立てるための財政的支援を提供することを目的としています。
 
また、育児や介護のために仕事を離れる必要がある場合など、特別な事情に対しても支援が実施されます。育児休業を取得する場合、条件に合えば雇用保険からの給付が収入の一部を「育児休業給付金」として給付されます。育児休業開始後6ヶ月間は休業前にもらっていた給与の67%、6ヶ月以降は50%に相当する給付金を受け取ることができます。
 
このように、雇用保険制度は、失業やその他の休業が原因で収入がなくなった際に、働く人とその家族が直面する財政的な困難を和らげるために極めて重要な役割を果たしています。このような制度は社会全体の雇用の安定を図り、経済的な安全網を提供することによって、個人だけでなく社会全体の福祉に貢献しているといえます。
 

失業保険(雇用保険)の給付条件

雇用保険の給付を受けるには、特定の基準を満たす必要があります。まず、過去2年間で少なくとも12ヶ月間、雇用保険の加入者であることです。さらに、この期間には月に11日以上または80時間以上働いていることが求められます。この規定は、働く人が一定期間にわたって安定した就業状態にあったことを示すために設けられています。
 
例えば、ある従業員が2019年1月から2021年1月までの2年間で合計14ヶ月間雇用されており、各月に少なくとも11日は勤務していた場合、この従業員は失業保険の基本的な受給資格を満たします。しかしながら、同じ期間に10ヶ月しか勤務していなかったり、必要な月の勤務日数が8日だったりすると、給付資格がありません。
 
頻繁に仕事を変えることが多い人や、短期間で雇用が終了する場合は、必要な加入期間を満たすことが困難になりがちです。仕事がなくなったときに雇用保険を利用することを考えれば、安定した雇用関係を維持し、雇用保険への長期的な加入を心がけることが重要なポイントです。
 

3ヶ月で仕事を辞める場合には、前職での勤務期間や勤務状況により雇用保険をもらえない場合がある

新しく仕事を始めてからまだ3ヶ月という短期間であっても雇用保険を受給できる可能性はあります。すでに、過去2年間の間に他社での勤務実績があり、そのうちの12ヶ月間以上、雇用保険の加入者であれば受給資格があるからです。
 
ただし、個々の状況や雇用形態によって異なる場合があるため、詳細は最寄りの公共職業安定所(ハローワーク)に相談したほうがよいでしょう。
 

出典

厚生労働省 ハローワークインターネットサービス 基本手当について
厚生労働省 育児休業期間中に就業した場合の育児休業給付金の支給について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー