日本の平均寿命が延びているなかで、老後生活に金銭的な不安を感じている現役世代の方や、同年代の保有資産額が気になるシニア世代の方もいらっしゃるかもしれません。   そこで今回は、保有している金融資産が0円のシニア世代の割合や、全年代の金融資産保有率の遷移をご紹介します。本記事を参考に、今後のお金のことを考えるきっかけにしてみてください。

保有している金融資産が0円のシニア世代の割合

2022年に金融広報委員会が行った「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査],[単身世帯調査](令和3年以降)」の調査において、60歳代と70歳代の、金融資産を保有している割合と保有していない割合について表1にまとめました。
 
表1

世帯主の年齢・世帯状況 金融資産を保有している 金融資産を保有していない
60歳代・二人以上世帯 79.2% 20.8%
70歳代・二人以上世帯 81.3% 18.7%
60歳代・単身世帯 71.5% 28.5%
70歳代・単身世帯 71.7% 28.3%

※金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査][単身世帯調査]各種分類別データ(令和4年)」を基に筆者作成
 
シニア世代である60歳代、70歳代のうち、金融資産を保有していない二人以上世帯は、それぞれの年代で20%ほどとなっています。
 
一方、単身世帯で金融資産を保有していない60歳代、70歳代は、ともに約28%でした。シニア世代の場合、二人以上世帯に比べて単身世帯の方が、金融資産を保有していない割合が高いことが分かります。
 

2023年は2022年より厳しい結果に

金融広報中央委員会が2023年にまとめた「家計の金融行動に関する世論調査[総世帯]令和5年調査結果」によると、金融資産を保有していない人の割合が増えています。
 
表2

金融資産を保有している 金融資産を保有していない
2021年 74.2% 25.8%
2022年 73.1% 26.9%
2023年 71.6% 28.4%

※金融広報委員会「家計の金融行動に関する世論調査[総世帯]時系列データ(令和3年から令和5年まで)」より著者作成
 
表2で示されているように、金融資産を保有していない人の割合が、徐々に高まっているデータとなっています。
 
合同会社フィンウェル研究所は、60歳代を対象に、保有資産額に関する調査を行いました。調査のなかで、保有資産が0円と回答した方の割合を2023年と2022年で比べています。その結果を表3にまとめました。
 
表3

2023年 2022年
保有資産0円世帯の60歳代 23.3% 16.8%

※合同会社フィンウェル研究所「60代の実像:資産、収入、資産寿命、地方都市移住、老後2000万円問題、金融リテラシー、金融詐欺被害「60代6000人の声」アンケート調査結果2023より」を基に筆者作成
 
60歳代に限ると、2022年に比べて2023年では、保有資産0円の世帯が増加しています。
 

必要な金融資産を保有して老後生活に備えよう

金融資産を保有していないシニア世代は、二人以上世帯で約20%、単身世帯で約28%いることが分かりました。定年前の人は、定年後を資産がない状況で迎えるのは、避けたいと感じられることでしょう。
 
また、定年を迎えたものの資産に不安を抱えている方もいらっしゃるでしょう。現役世代の方もシニア世代の方も、必要な資金を計算し直すことが大切です。資金を試算したあとは、家計管理をしたり、投資をしたりすることで、保有資産を増やしていきましょう。
 

出典

金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]各種分類別データ(令和4年)
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]各種分類別データ(令和4年)
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[総世帯]時系列データ(令和3年から令和5年まで)
合同会社フィンウェル研究所 60代の実像:資産、収入、資産寿命、地方都市移住、老後2000万円問題、金融リテラシー、金融詐欺被害「60代6000人の声」アンケート調査結果2023より(10ページ)保有資産0円世帯の増加
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー