通常、定期券はある駅からある駅までの決まったルートだけで利用でき、それ以外の区間では乗り越し清算が必要になりますよね。   しかし、西武鉄道では交通系ICカードの定期券を利用した場合、ある区間だけは2種類のルートのどちらも利用することができる定期券があるのです。

不思議な定期ってどういうこと?

西武鉄道に乗ったことがある方はご存じかもしれませんが、この不思議な定期とは、西武以外の他社線が並行して走っている区間でその両方を使えるようになる定期です。
 
対象は、西武新宿線の「高田馬場⇔西武新宿」と「高田馬場⇔JR新宿の並行区間」、西武池袋線の「練馬⇔池袋」と「練馬⇔小竹向原⇔東京メトロ池袋の並行区間」の2カ所です。これらの定期は以下の名前で発売されています。
 
1 Oneだぶる♪ (新宿線)
2 だぶるーと(池袋線)
 
の2つです。これについて解説します。

Oneだぶる♪

「Oneだぶる♪」は西武線各駅から「高田馬場⇔新宿」を通ってJR各駅へのIC定期券を購入する場合に選ぶことができます。
 
「Oneだぶる♪」に変更することで、「高田馬場⇔西武新宿」と「高田馬場⇔JR新宿」の両方の路線が乗れるため、朝は高田馬場で楽に乗り換え、帰りは西武新宿から始発電車に乗るといった使い方ができます。
 
肝心の発売額は「西武線各駅〜西武新宿」までの運賃と「JR高田馬場〜JR線着駅」までの運賃の合計で計算された定期券運賃となります。通常の定期券より、高田馬場⇔新宿が重複するため若干値段が変わります。
 
例えば、上石神井〜品川(通勤定期1ヶ月)を高田馬場乗り換えの場合と比較してみます。
 
通常     上石神井〜高田馬場 7910円
       高田馬場〜品川   5930円
       合計        1万3840円
Oneだぶる♪ 上石神井〜西武新宿 9100円
       高田馬場〜品川   5930円
       合計       1万5030円
 
となり、差額は1190円になります。
 
注意点として、購入場所は西武線各駅のみであること、通勤定期のみの取り扱い(通学定期では選択できません)であること、さらにIC定期券の場合のみという3点が挙げられます。
 
また、通常の定期券⇔Oneだぶる♪の変更も可能になっています。条件はあるものの、それまで使用していた定期券の残日数に基づいた金額が払い戻されます。

だぶるーと

「だぶるーと」は、西武線の特定の駅(主に池袋線、秩父線など西武池袋に向かうことができる駅)から東京メトロ全線(要町〜和光市除く)各駅および東急線の各駅に向かう場合でIC定期券を購入する場合に選択することができます。
 
こちらも使い方は「Oneだぶる♪」と似ていて、朝は東京メトロ直通で楽に通勤、帰りは池袋始発に乗り換えてゆったり帰宅という形で使えます。発売額は通常の1ヶ月分の定期券料金より2000円程度加算した額と案内されています。
 
例えば、所沢〜東京メトロ新木場(通勤定期1ヶ月)で比較してみます。
 
通常     所沢〜(小竹向原経由)〜新木場 2万0370円
       所沢〜(池袋乗り換え)〜新木場 2万1760円
だぶるーと  所沢〜        〜新木場 2万3450円
 
となっており、直通ルートの場合の差額は3080円、池袋乗り換えの場合は1690円になります。
 
注意点は「Oneだぶる♪」と同様で、購入場所は西武線各駅のみであること、通勤定期のみの取り扱い(通学定期では選択できません)であること、さらにIC定期券の場合のみという3点が挙げられます。

まとめ

西武鉄道を使う場合に利用できる、お得な定期券について解説しました。
 
二重に並行している区間のどちらも利用できるという面白い制度だといえます。「行きはスムーズに、帰りは座ってゆっくり」といった使い方をしたい方にお勧めといえます。
 
ぜひ西武沿線の方は検討してみてはいかがでしょうか?
 
【出典】


 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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