最近の話題の一つである「5G」ですが、2020年に入り、日本でもサービスが開始されています。海外では、韓国やアメリカ、イギリスなどで既に日本よりも先行して導入が進められています。果たして、5Gが普及することによって、私たちの生活はどう変わっていくのでしょうか?   今回は5Gによるさまざまな可能性と未来に向けた期待を見てみたいと思います。

5Gとは?

5Gの「G」とは「Generation」の略で、世代を表しています。
 
お笑い芸人の世界では「第7世代」という言葉を最近よく聞きますが、それと同じように世代を意味しています。現在の日本での主流は「4G」ですが、当然「1Gから4G」までの世代があったわけです。
 
5Gの最大の特長は、通信速度の飛躍的な向上です。現在の4Gの最大通信速度は、100Mbps〜1000Mbps(1Gbps)ですが、5Gでは、最大20Gbpsとなり、実に現在の20倍になります。これによって大容量通信が高速で可能となり、従来にない新たなサービスが実現できる可能性があります。
 
例えば、4K/8Kなどの超高画質動画の配信が可能になったり、大容量データがほんの数秒でダウンロードできたり、利用者の利便性向上につながります。
 
5Gの2つ目の特長として、同時接続数が格段に増えることが挙げられます。4Gでは一定の範囲内での同時接続数が増え過ぎてしまうと、通信が集中してしまい、通信速度が落ちてしまったり、接続ができなくなったりすることがあります。
 
5Gでは同時接続数が増えることで、スマートフォンやパソコンだけではなく、身の回りのあらゆる家電や車などがインターネットに接続される「IoT」(Internet of Things)環境への変化を急速に推し進めることとなるでしょう。
 
さらに、リアルタイムの快適な通信が可能となることも特長といえます。これは通信の遅延が抑えられることを意味します。現在のコロナ禍でテレワークが推進され、インターネットによる会議システムを利用する機会が大幅に増えました。それぞれの置かれた通信環境などの違いが原因で、通信速度の低下や接続の不具合を経験されている方も多いことでしょう。
 

5Gがもたらすもの

5Gの超高速、大容量のリアルタイム通信の実現によって、私たちの身の回りでもさまざまな分野において新たなサービスが期待されています。
 
例えば、医療分野における遠隔治療や遠隔手術が実現される可能性があります。地方と都市部での高度な医療機会の格差は、今後もより一層拡大してくことでしょう。5Gによってインターネットで日本全国の医療機関がつながることで、どこに住んでいたとしても高度な遠隔治療や手術を受けることができる可能性が高まります。
 
また、昨今高齢者による危険運転などが問題となっている車についても、5Gによって運転時の情報をリアルタイムに取り込むことで、運転の安全性向上につながる可能性があります。さらに、将来的には車の自動運転が主流となることでしょう。
 

5G導入促進税制

5Gを全国に普及していくため、2020年度税制改正では、新たに「5G投資促進税制」が創設されています。
 
5Gの設備を導入したローカル5G用無線局の免許人と携帯通信事業者は、取得価格の30%の特別償却、または15%の税額控除を選択・適用できるというものです。また、ローカル5G用無線局の免許人の場合、固定資産税の課税標準が最大3年間は2分の1となります。
 

まとめ

日本における5Gの普及は、先行する諸外国と比べると決して進んでいるとはいえません。携帯大手キャリアにおいても5Gが利用できるエリアやスポットはごく限られた場所に限定されています。
 
5Gの普及により、スポーツ観戦の臨場感は格段に向上するといわれています。2019年のラグビーW杯でも5Gでの配信による映像が利用され、あたかもスタジアムにいるかのような興奮を味わうことが実現しました。
 
コロナ禍によって1年延期となった東京オリンピック・パラリンピックですが、それまでにさらに整備された5Gの利用によって、どこでも、誰でも臨場感のある体験ができることを期待しています。
 
執筆者:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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