新型コロナウイルスにより、健康への不安を抱えながらマタニティライフを送っている妊婦さんは多いのではないでしょうか。妊娠中でも働いている場合に確認しておきたい情報や、検診の場合に利用できる制度など、妊婦さんが知っておきたい情報を確認していきましょう。

妊娠中でも働く女性の不安

生活資金のため、子どもの教育費のため、そして自分のやりがいのために、妊娠・出産しても働き続けたいと考える女性は多くいらっしゃいます。今までこのような妊婦さんは、妊娠8〜9ヶ月くらいまで働き、その後産休・育休に入るのが一般的でした。
 
しかし、世界的に蔓延している新型コロナウイルスの影響で強い薬などが使えない妊婦さんは、できるだけ早めに産休に入ったり、混雑する通勤電車を避けたり、接客業務を減らしたりと、さまざまな対策をとることが重要となっています。
 
実際のところ、働く妊婦さんにはどのくらい配慮がされているのでしょうか。女性の健康をサポートするアプリ「ルナルナ」を運営する会社が行った調査(※1)によると、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う職場でのサポート体制について、「サポートはなかった」が最も多く、30.0%となっています。
 
また、「在宅勤務になった」が19.3%となり、雇用形態別でみると、正社員の女性が在宅勤務になった割合は23.4%、契約・嘱託社員や派遣社員の場合は18.5%程度となっています。
 
休みがとりにくい職場のため働き続けるケースや、収入のために働き続けるケースなど、感染への不安を抱えながらも働いている妊婦さんが多い状況がうかがえます。
 

妊婦さんが利用できる制度

皆さんは日本の働く妊婦さんが、「男女雇用機会均等法」という法律によって守られていることをご存じでしょうか。新型コロナウイルスの蔓延を受け、令和2年5月7日から、この法律も一部改正されました。
 
簡単にいうと、「新型コロナウイルスに感染するかも」と、心理的なストレスを受けながら仕事をしていて、そのストレスが母親やおなかの赤ちゃんに悪影響があると考えられる場合、事業主に申し出ることにより、医師や助産師の指導を受けて、業務内容の制限や出勤の制限(在宅勤務や休業)などの措置ができるというものです。詳しい情報については、厚生労働省のホームページ(※2)を確認してみましょう。
 
さらに、厚生労働省の令和2年度第二次補正予算案(※3)によると、妊婦さんを有給で休業させた場合、企業に助成金が支払われる新たな助成金制度が創設される予定です。予算は90億円となっており、妊婦1人につき、企業には最大100万円が支払われます。
 
毎日の通勤や業務に不安を抱えている妊婦さんは、改正された男女雇用機会均等法や、妊婦さんを雇う企業が受け取れる助成金を基に在宅勤務を行うことができないか、また、早めに産休を取ることはできないか、一度相談してみてはいかがでしょうか。
 

地域によってチェックしておきたいサービス

最後に、妊婦さんが利用できる、そのほかのサービスについてチェックしていきましょう。
 
東京都の場合、妊婦検診などで病院に行く際に利用することができるタクシー券を1万円分追加配布しています。混雑する電車やバスに乗るのは、不安がありますね。タクシーでも感染リスクはありますが、窓を開けて換気し、運転手さんとの会話や接触を極力避けるようにすれば、感染リスクを減らすことができるかもしれません。
 
地域によって違いがありますが、自分の住んでいる自治体で、新型コロナウイルスに関連して妊婦さんが利用することができるサービスを行っているケースがないか、チェックしてみましょう。
 
いかがだったでしょうか。新型コロナウイルスにより、多くの方が不自由な生活を強いられていますが、妊婦さんも例外ではありません。現在妊娠している方は、少しでも安心して出産が迎えられるように、国の制度をチェックしたり、会社に相談してみたり、できることから始めてみましょう。
 
参考



 
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

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