先日、競泳選手の池江璃花子さんが2019年に白血病と診断されてから闘病生活を経て、競技に復帰されたという報道がありました。18歳(当時)という年齢で、体力もあり、健康に注意を払っているアスリートでも白血病にかかることがあると広く認知されました。
 
同時に、白血病といったガンは早期発見・早期治療をすれば、助かる可能性が充分にある病気になっていることが再認識されました。
 
年齢にかかわらずガンになる可能性があるなか、自分でガン保険への加入を判断できない子どもをガン保険に加入させるべきかを考えてみましょう。

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子どものガン罹患率は低い

国立ガン研究センターガン対策情報センターが作成しているウェブサイトには、ガンに関するさまざまな統計データが掲載されています。同センターの統計によると、ガン罹患率は男女とも50歳代から80歳代くらいまで増加していきますが、子どものガン罹患率は非常に低いことが分かります。
 
「ガンは通常、悪性の腫瘍を指すが、小児など若年のガン統計では良性・良悪不詳の脳腫瘍を合わせて含むことがある」との注釈もあり、悪性の腫瘍に限れば罹患率はさらに低くなると思われます。
 
近い将来のガン罹患リスクを考える「現在年齢別ガン罹患リスク」では、0歳の男女とも20年後までにガンと診断される確率は0.3%です。50歳男性の20年後までの20.3%、50歳女性の20年後までの16.1%と比べてもとても低いことが分かります。
 
また、子どもは乳幼児医療費助成制度(自治体により名称・制度内容は異なります)の対象となっていれば、医療費の負担を少なく抑えられるため、経済的な負担を軽減するガン保険にわざわざ加入する必要はないと考えることもできます。
 

子どもはいずれ大人になり高齢者にもなる

しかし、0歳児が20年後までにガンと診断される確率は0.3%でも、生涯でのガン罹患リスクは男性で65.5%、女性で50.2%です。生涯で考えると半数以上の方がガンと診断されるということです。
 
子どもの頃はガンにかかる確率は低い、治療費の負担は限られているといっても、ガンと診断されたら、以後ガン保険に加入することは非常に難しくなります。
 
そして、子どもがガンにかかる確率は低いとはいえ、0%ではありません。0歳児1000人のうち3人は20年以内にガンにかかる可能性があるともいえます。
 
子どもの生涯のガンリスクを考えて、保険料が安い子どもの頃からガン保険に加入することを検討するのも一つの選択肢でしょう。
 

ガン保険の加入時期による保険料と保障期間の違い

ある保険会社の終身払いのガン保険は、0歳の男性が加入した場合の月額保険料は726円で、85歳まで加入した場合の保険料総額は約74万円です。35歳の男性が加入すると月額保険料は1873円で、85歳まで加入した場合の保険料総額は約112万円です。
 
35年後に同じガン保険の保険料が下がる可能性はゼロではありませんが、今分かっている数字で計算するとこのようになりました。
 
0歳から35歳までの35年間、ガン保険未加入の状態のほうが、保険料総額は約38万円(約1.5倍)多くなります。
 
子どもが大人になってから「ガン保険は必要ない」と考えて解約することはもちろんあり得ますが、月額1000円程度で家計の大きな負担とならない保険料であれば、子どもに最低限のガン保険を備えてあげるのも一つの考え方です。
 

子どものガン保険は一時金重視

では、子どものガン保険はどのような保障が良いのでしょうか。私の考えでは一時金を重視します。
 
入院給付金を重視するガン保険は、白血病など長期間の入院を要するガンにかかったときには役に立ちます。また、定期的な放射線治療や抗ガン剤治療をするたびに給付金が受け取れるガン保険が役に立つこともあります。
 
しかし、それらの治療方法は現在の治療法です。現在0歳の子どものガン罹患リスクが高くなるのは50年以上先のことです。
 
その時代にも現在と同じガンの治療法が一般的であるのかは分かりません。現在とは全く違う治療法が確立されていて、長期入院も放射線治療も抗ガン剤治療も必要なくなっているかもしれません。
 
その際に、50年前に加入したガン保険が、入院・放射線治療・抗ガン剤での治療を受けないと保険金が支払われないガン保険だった場合、子どもの頃からガン保険に加入していても、給付金はほとんど受け取れないことになっているかもしれません。
 
治療法の進歩に合わせてガン保険も変わっていくでしょう。しかし、治療法の進歩に合わせた別のガン保険に加入し直すためには、その時点での健康状態の告知が必要となる可能性が高く、大人になった年齢での保険料負担が必要となります。
 
こうしたことから、50年以上先にガンにかかることを見据えて加入する子どものガン保険は、ガンと診断されたら100万円を支払うようなシンプルな一時金タイプのほうが、治療法が進歩していても役に立ちます。
 

保険料払い込み免除も検討材料に

最近は、ガンに罹ったらそれ以降の保険料の支払いを免除したうえでガン保障を継続してくれるガン保険も登場しています。「保険料払い込み免除特約」の対象にガン診断を含んだ保険です。
 
その分保険料は高くなりますが、50年以上の長期間のガン保険として加入する子どもにとっては、若い頃にガンになった場合に、以降の保険料払い込みが免除になるメリットは軽視できません。
 
子どものガン保険は、最低限の保障と家計の負担にならない保険料で備えていただきたいですが、保障内容は細かいところもしっかりと確認して選んでください。
 
[出典]
 
執筆者:西村和敏
ファイナンシャルプランナー CFP(R)認定者
宅地建物取引士

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