各地で災害が起きています。地球温暖化の影響でしょうか。かつてに比べて、台風や集中豪雨などの自然災害は、規模も頻度も増しているようです。それにともない、土砂災害や水害が多く発生しています。
 
以前は住む場所を選ぶのに、それほど自然災害のリスクは考えませんでしたが、これからは事前に災害リスクを確認しておく必要がありそうです。

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災害リスクを示すハザードマップ

台風や集中豪雨で大量の雨が降ると、河川で氾濫が起きる可能性が高まります。川幅が狭くなっている場所や、2つの川の合流地点などは特に危険性が高いとされています。川の近くではあふれた場合に浸水する可能性が高いのですが、その中でも比較的低い土地は特に浸水被害が大きくなると考えられます。
 
このように、その土地の形状や過去の経験則から、洪水のリスクが高い場所と低い場所は事前に予測がつき、自治体はそれを把握しています。その予測を地図上に示したのがハザードマップ(被害予測地図)で、ほとんどの自治体で作成しています。土砂災害と洪水・内水・高潮については、自治体に作成義務があります。
 
ちなみに、河川の氾濫を「洪水」というのに対して、下水や排水路から水があふれるのが「内水」で、近年の都市部では注意しなければならない災害です。周辺より低い土地では、河川の近くでなくても、内水によって水害のリスクがあります。
 
さらに、自治体によっては噴火や津波、液状化のハザードマップを作成している自治体もあり、自宅周辺の状況を確認しておきたいものです。インターネットでも見ることができます。国土交通省のハザードマップポータルサイト(※1)では、全国のハザードマップを見ることができます。

ハザードマップでの説明が必須に

ほとんどの自治体で作成されているハザードマップですが、一般の認知度はまだまだ低いようです。お住まいの地域はもちろんのこと、住宅購入や転居などを検討している場合も事前に確認しておきたいものです。
 
不動産の売買や賃貸の契約では、仲介をしている不動産業者は、ハザードマップを使って、その土地のリスクを説明しなければならないことになっています。また、2020年7月17日より、重要事項説明において水害ハザードマップによる説明が義務化されました(※2)。
 
土砂災害については、以前から危険区域であればそのことを説明する義務がありました。洪水については、今年に起きた集中豪雨での災害を機に、ハザードマップを使っての説明が義務化されました。
 
不動産取引の際に説明されるということは、不動産の売買や賃貸の価格にも反映されるようになります。これからは、交通の便だけでなく、災害リスクの程度も不動産取引の価格に反映されることになるでしょう。
 
高くても災害リスクが低い土地を選ぶのか、多少のリスクには目をつぶって安い土地を選ぶのか、土地を購入する場合には選択が迫られます。
 
ちなみに火災保険は、都道府県単位で自然災害のリスクを反映した保険料になっています。洪水による保険金支払いが多い九州は、比較的保険料が高い傾向があります。
 
一部の損害保険会社は、ハザードマップで示される危険性を保険料に反映させることを検討しています。ハザードマップの重要性がより高くなりそうです。
 
(※1)
(※2)
   
 
執筆者:村井英一
国際公認投資アナリスト

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