会社員であった夫が定年退職したときに、60歳未満の専業主婦の妻がしなければならない年金の手続きについて解説します。

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国民年金の種別変更の届け出をしよう

1.国民年金の第1号被保険者となります
会社員の被扶養配偶者である専業主婦は国民年金の第3号被保険者となるため、別途、国民年金保険料を納付する必要はありませんでした。しかしながら、会社員の夫が定年退職した時点で60歳未満の専業主婦は国民年金の第1号被保険者となり、国民年金保険料を納付する必要があります(※1)。
 

 
2.市区町村役場に種別切り替えを届け出よう
夫の退職日の翌日から14日以内に、お住まいの市区町村役場に以下の書類を持参して国民年金の切り替えの届け出(3号から1号)をしましょう(※2、3)。
 
・退職年月日が分かるもの(離職票、退職証明書など)
・年金手帳または基礎年金番号通知書
・本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)
(注)必要な書類などは市区町村によって異なる場合があります。
 
3.手続きが遅れた場合は年金事務所に問い合わせよう
会社員の夫が退職した際に国民年金の切り替えの届け出(3号から1号)が2年以上遅れると、2年より前の保険料を納付することができないため、下図のとおり保険料の「未納期間」が発生します。しかし、平成25年6月に専業主婦・主夫の年金の法律が改正され、手続きをすれば「未納期間」から年金を受けとるために必要な「受給資格期間」に算入できるようになりました(※4)。
 

 
この手続きをすることにより、年金を受け取れない事態を防止できる場合がありますので、届け出が遅れたことで未納期間が発生した方は年金事務所に問い合わせてください。
 

老齢年金を増やすことを考えよう

第1号被保険者になったことから、第3号被保険者では利用できなかった制度を利用して自分自身の老齢年金を増やすことを考えましょう。
 
1.付加保険料の納付
第1号被保険者ならびに任意加入被保険者は、定額保険料に付加保険料を上乗せして納付することで受け取れる年金額を増やせます。付加保険料は月額400円で、付加年金額(年額)「200円×付加保険料納付月」を終身で受給できます。付加保険料として納めた分は2年間で元が取れるため、種別変更を届け出る際に併せて加入すると良いでしょう(※5)。
 
2.任意加入制度の利用
もし、60歳までに老齢基礎年金の受給資格を満たしていない場合や、納付済期間が40年未満であるために満額の老齢基礎年金を受給できない場合は、60歳以降も国民年金に任意加入して将来の年金額を増やしましょう。任意加入をするには、以下の全ての条件を満たす必要があります(※6)。
 
(1)日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の方
(2)老齢基礎年金の繰上支給を受けていない方
(3)20歳以上60歳未満までの保険料納付月数が480月(40年)未満の方
(4)厚生年金保険、共済組合などに加入していない方
 
なお、(1)の方は任意加入の手続きを60歳の誕生日の前日から行うことができます。
 

まとめ

会社員の夫が定年退職したときに夫に扶養されていた60歳未満の専業主婦は、国民年金の第3号被保険者から第1号被保険者に種別が変更されますので、忘れずに市区町村役場に届け出ましょう。
 
出典





執筆者:辻章嗣
ウィングFP相談室 代表
CFP(R)認定者、社会保険労務士
 

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