2022年12月、みずほ証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。
第1位「ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンド」の概要
みずほ証券の12月ランキング1位は、「ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンド」だった。同ファンドは、米国の株式の中で成長性が高いと判断される企業や、企業の本質的価値に比べて過小評価されていると判断される企業の株式等に投資を行うアクティブファンドである。米国の大型株から小型株まで幅広い企業を投資対象としているが、米国以外の企業にも投資する場合がある。同ファンドと同様の運用戦略の米国籍ファンドは約37年の実績があり、運用残高は1兆円を超えている(2022年8月末時点)。2022年11月28日に設定された新規ファンドであるが、今後のパフォーマンスに注目だ。
■ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンド
基準価額 9,199円
信託報酬 1.5675%(年率・税込)
純資産残高 501.40億円
※1月6日時点
全体を見て:海外債券型ファンドが人気
みずほ証券では、海外債券型ファンドの人気が高かった。ランキング2位の「パインブリッジ・キャピタル証券ファンド(為替ヘッジあり)」は、世界の金融機関が発行するキャピタル証券に投資する債券型ファンドである。キャピタル証券は、劣後債や優先証券、偶発転換社債(CoCo債)などで、債券と株式の両方の性格を有し、「ハイブリッド証券」とも呼ばれている。11月は+2.4%のプラスリターンとなり、12月末の基準価額も8,703円と11月末の8,647円に比べて+0.6%となっている。2023年1月以降も堅調なリターンをだせるかどうかに注目している。
■パインブリッジ・キャピタル証券ファンド(為替ヘッジあり)
基準価額 8,647円
信託報酬 1.463%(年率・税込)
純資産残高 405億円
<騰落率>
1カ月 2.4%
3カ月 -2.8%
6カ月 -6.0%
1年 -12.5%
※11月末時点
ここに注目:「世界高配当株セレクト(目標払出し型)毎月決算・為替ヘッジなしコース」が4位にランクイン
「世界高配当株セレクト(目標払出し型)(毎月決算・為替ヘッジなしコース)」が4位にランクインしている。同ファンドは、日本を含む世界の高配当株投資戦略の運用成果を反映する「クロッキー高配当世界株指数」から得られる収益の獲得を目指すアクティブファンドである。クロッキーモデルとは、国や地域・業種を超えた株式分析を目指した株式分析手法で、MSCIワールド・インデックスの中から金融セクターを除いた銘柄を選定の対象とする。11月末時点における同ファンドの1年騰落率は+30.5%と非常に高い。グロース株よりもバリュー株への資金流入が続く中、高配当株にも買いが入っている。2023年も、この傾向が続くかどうかに注目している。
■世界高配当株セレクト(目標払出し型)毎月決算・為替ヘッジなしコース
基準価額 6,416円
信託報酬 1.943%程度(年率・税込)
純資産残高 382.46億円
<騰落率>
1カ月 3.1%
3カ月 7.2%
6カ月 8.5%
1年 30.5%
※11月末時点